明治安田生命は、従来利用していた仮想基盤では、仮想化の統合率が十分ではない、トラブルシューティングに時間がかかるなどの課題を抱えていたため、ヴイエムウェアのコンサルティングサービスと「VMware vCloud Suite」を採用し、SDDC(Software-Defined Data Center)の最新アーキテクチャに基づいたプライベートクラウド「MYクラウド」を構築したという。
コンサルティングサービスは、明治安田生命およびIT子会社である明治安田システム・テクノロジーと協業して進めた。従来の仮想基盤の評価と期待値の試算に基づく方針の策定、クラウドによるビジネスインパクトの分析、変革を進める上でのポリシーの定義を実施した上で、具体的なアクションプランを策定した。
そのプランに基づき、クラウド基盤構築に必要なテクノロジとして「VMware vCloud Suite」を活用し、クラウド基盤の最適なリソース活用だけでなく、トラブルシューティングの簡素化、ITサービス提供の迅速化を実現していくとしている。
明治安田生命は、プライベートクラウド基盤構築の第1フェーズである基幹システムの移行をすでに完了し、第2フェーズでは、その他のシステム、明治安田生命グループ関連会社の各システムを2018年3月までの4年間で順次移行する予定だという。また、クラウド基盤にVMwareのネットワーク仮想化プラットフォームである「VMware NSX」を融合し、自動化の促進によるビジネスの俊敏性向上も検討中だという。
明治安田生命は、今回のシステム導入により、サーバ仮想化比率を57%から67%に向上、統合率を150%へ向上させることにより、年間の設備投資コストを3分の1に削減するという。また、2014年度中に23システム、785台のサーバを「MYクラウド」に仮想化集約し、2017年度までに、さらに350サーバを集約していくことなどにより、5年間でTCOを約60%削減する効果を見込んでいるという。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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