今回はパッケージソフトウェアの開発を巡る紛争の例として平成27年6月11日に東京高等裁判所で出た判決についてお話ししたいと思います。この判例には「そもそもパッケージ開発において、”既存システムの機能通り”という言葉は要件となり得るか」という論点と「システム開発の検収におけるユーザの債務」という論点の二つがあります。どちらもITユーザの方に、じっくりと考えていただきたい論点です。この判決については、今回と次回の二回に分けてお話ししていきたいと思います。今回はまず前者についてです。早速、事件の概要からご紹介しましょう。
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細川義洋(ホソカワヨシヒロ)
ITプロセスコンサルタント東京地方裁判所 民事調停委員 IT専門委員1964年神奈川県横浜市生まれ。立教大学経済学部経済学科卒。大学を卒業後、日本電気ソフトウェア㈱ (現 NECソリューションイノベータ㈱)にて金融業向け情報システム及びネットワークシステムの開発・運用に従事した後、2005年より20...
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