
働き方改革、オリンピック、災害対策……以前からのニーズに加えこれらの外的要因も加わり、クラウドを利用した柔軟な仮想デスクトップ(VDI)、いわゆるDaaSへのニーズが急増している。その追い風の中、マイクロソフトは2019年9月末にWindows Virtual Desktop(以下WVD)の一般公開を開始。さらに熱が増している状態だ。本記事ではMicrosoft Azure(以下Azure)でのVDIを推進する日本マイクロソフトのパートナー3社に、AzureでのVDIに対する期待値や今後の展望について聞いた。
VDIもクラウドの時代、高まるDaaSニーズと時代の必然性
クラウドの時代と言われて久しい中、クラウド型の仮想デスクトップ、いわゆるDaaSへのニーズが急増している。オンプレミスで構築するVDIの悩みとして「高い初期費用コスト」「運用負荷の高さ」「保守・サポート切れへの対応」「相応の規模が必要」などがよく挙がるが、それに対してクラウドを利用することで以下のようなメリットを企業は享受できる。
- スモールスタートで開始ができ、初期導入費用が安く済む
- 日常業務の運用負荷軽減
- ハードウェアのスペック不足、老朽化、保守切れへの対応不要
また従来までのVDIはセキュリティ観点での導入が多かったが、昨今は働き方改革、オリンピック、グローバル化、これまでとは前提が変わりつつある災害対策などの複数要因から、セキュリティ以外の観点からも時代の要請としてVDIの構築が企業には求められている状況となっている。数年前までは試してみようという状況だったのが一変、現状では業種・業態を問わずニーズが広がっているわけだ。
これらのニーズへの対応にクラウド利用は最適だ。クラウドを利用したVDIであれば、柔軟性と拡張性をもった構築が可能であり、お試しニーズへの対応や災害のような突発的な事態への対応もしやすい。つまりVDIは「小規模でちょっと試してみよう」というソリューションから、「なくてはならない」ソリューションへとここ数年で変貌を遂げているのだ。
これらが追い風となり、Azureを利用したVDIの存在感も増している。シトリックス、ヴイエムウェアといったベンダーが提供するVDIのソリューションと組み合わせるのも一手だが、直近で注目を集めているのは2019年の9月に一般公開となったWVDだ。マイクロソフト純正サービスでVDIを構築できるという利用のしやすさから、待ち望んでいた企業も多いという。
Azureを利用したVDIへのニーズやWVDへの反応、そして今後の展望まで日本マイクロソフトと共にAzureのVDI普及を推進するパートナーのうち、日本ビジネスシステムズ、パーソルプロセス&テクノロジー、日商エレクトロニクスの3社に現状について聞いた。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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