Oracle Autonomous Data WarehouseでIT部門に手間をかけずに小さくデータ活用が始められる
従来このような分析をする際には、顧客の行動ログのデータと顧客の属性データなどをJOINして集計し、さらに統計処理などを用い高度な分析を行う。データが増えれば、新たな購入に結びつく人を抽出する分析にはかなり手間がかかるだろう。今なら、購入率の高そうな人を効率的に見つけるのに機械学習技術が利用できる。機械学習を使えば、購入率の高い人を抽出することも容易だ。機械学習技術がすぐに利用できれば、データドリブンのビジネスも実現しやすくなる。
しかしながら、それを実現する際には、さまざまなデータを集めるなど非効率な手作業が発生するのが普通だ。そういった作業は、多くの場合IT部門に依頼する。依頼が発生すれば、タイムリーな機械学習による予測などはなかなかできない。またデータ量が増えると、十分な分析処理性能が得られない可能性もある。十分な性能を得るにはそれなりのコストが必要であり、先が読めないビジネス変革に対し最初から大きな予算を当てることは難しい。
ビジネス部門が迅速に着手したいデータ活用の課題を解決するのが、Oracle Autonomous Data Warehouseだ。「Autonomous Data Warehouseなら分析のためのデメリット全てを打ち消し、メリットだけを抽出できます。5分もあればチューニング済みのデータベースができあがるのです」と立山氏。Autonomous Data Warehouseを使えば、IT部門に手間をかけずに大量で多様なデータを蓄積して活用できる。Autonomous Data Warehouseは、Oracle Databaseのエンジニアが手間をかけチューニングしたデータベースよりも、2倍以上の処理性能を発揮している例もある。
さらにAutonomous Data Warehouseは、時間単位の課金で利用できる。そのため、新たなデータ活用のための予算を抑え小さくスタート可能だ。またオートスケール機能もあり、大規模な処理性能が必要なときに自動で性能を最適化できるとも立山氏は言う。
Oracle Autonomous Data Warehouseは、大企業のみならず中小企業でも導入が進んでいる。たとえば、血液検査や血圧センサーデータなどから患者の知見を医師に提供しているQMP社では、Oracle Autonomous Data Warehouseを使い、さまざまなデータを統合して迅速な分析環境を新たに実現した。これにより患者の病気のリスクを下げることが可能となり、結果的にビジネスが9倍へと急成長している。このような成功事例が、世界中で既に数多く生まれていると立山氏は言う。