「3DEXPERIENCE」とは何か
「われわれは、世界中のイノベーターにパワーを提供したい。現在は『科学』『芸術』『技術』がクロスオーバーし、その融合から新たなイノベーションが生まれている。イノベーターどうしがコミュニティを通じて自身の創造性を開花させ、そこから紡ぎ出されたものを実際に(人々が)体験する未来がある。それを支援するのが、ダッソー・システムズの“3DEXPERIENCE”だ」。
6000名の聴衆の前でこう語るのは、仏ダッソー・システムズ(以下、ダッソー)傘下の米ソリッドワークスで、最高責任者(CEO)を務めるジャン パウロ バッシ氏だ。
ダッソーは2月9日から4日間の日程で、年次ユーザーイベント「3DEXPERIENCE World 2020」を開催している(開催地:テネシー州ナッシュビル)。同イベントは、これまで「SOLIDWORKS World」の名前で開催していた。名称変更についてダッソーは、「2018年に買収した製造ERPソフトのIQMSイベントとソリッドワークスのイベントを統合・進化させた結果」と説明する。
とはいえ、名称変更後も3次元設計ソリューションである「SOLIDWORKS」ユーザーの祭典という雰囲気は健在だ。「SOLIDWORKS」は、全世界で600万人以上のユーザー数を擁する。イベントにはデザイナー、エンジニア、起業家、教育関係者など、多種多様なSOLIDWORKSユーザーが世界中から集まった。会期中は、350以上のテクニカル・セッションやパートナー100社による展示、顧客事例が披露される。なお、日本からもユーザー企業を中心に、約75名が参加しているという。