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ServiceNowのQuebecは市民開発型ワークフロー構築プラットフォーム

edited by DB Online   2021/03/24 08:00

ワークフローを簡単に変更、構築できるようにして市民開発を後押し

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 戦略の3つ目のポイントである市民開発の普及は、これまでビジネス変化に伴うワークフローの変更をIT部門に頼んで対処してきたところを、ServiceNowのプラットフォームを活用してビジネス部門の社員が自らワークフローを変更、構築できるようにするものだ。そのための拡張として、3月にリリースしたNow Platformの最新版“Quebec(ケベック)”(https://enterprisezine.jp/news/detail/14086)では、ノーコード・ローコードで開発できるビジュアル開発環境「App Engine Studio」の提供を開始した。これを使い「IT部門に頼まずに、早く安くものが作れるようにします」と村瀬氏。App Engine Studioを使いNow Platformの上でワークフローを開発すれば、ServiceNowのバージョンアップに対しても保証されるワークフローを組織内でガバナンスを効かせて開発ができるようになる。

 ここ最近、ノーコード、ローコード開発はIT業界の注目キーワードだ。ServiceNowのApp Engine Studioで実現する市民開発は、新たなアプリケーション・ソフトウェアをノーコード、ローコードで開発するのではなく、既存のソフトウェアやSaaSなどを上手く連携させワークフローを開発するものと捉えたほうが良いだろう。

 ビジネスワークフローをデザインし、その仕組みを業務現場の担当者が自ら作り上げる。できあがったものは、あたかもソフトウェアのアプリケーションのように見えるかもしれないが、中身はビジネスワークフローでありこれなら業務現場の担当者でもデザインできる。それを簡単に実現する仕組みを提供するのが、ServiceNowが進める市民開発なのだ。

 4つ目の重点施策では、市民開発を行う人も含めた人材の育成だ。そのために産学連携を実施し、またExcelなどで仕事をしてきたこれまでIT人材ではなかった人に再教育して、スキルを付けてServiceNowのエコシステムに来てもらう。これによりServiceNowの人材不足を補う狙いもある。そのためのオンラインの「nowlearning」というトレーニングを日本語化して提供する。

 業務現場の人たちが、ServiceNowをITが管轄するアプリケーションやサービスだと捉えるのではなく、自分たちが業務を進める際に必要なワークフローを簡単に構築できるプラットフォームだと認識する。業務現場の担当者がServiceNowを使って必要なワークフローをどんどん作るようになれば、今後の日本におけるServiceNowのビジネスの大きな飛躍もありそうだ。



著者プロフィール

  • 谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

    EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーター かつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリストとして、クラウド、データベース、ビッグデータ活用などをキーワードに、エンタープライズIT関連の取材、執筆を行っている。

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