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加藤恭子のエンタープライズIT業界の歩き方

日本がこれほどデジタルを必要としている時代はない。今はチャンスだ 〜日本マイクロソフト 伊藤かつらさん

連載第8回


 IT関連のメディア記者を経験し、エンタープライズIT系のベンダーを経て、PR会社ビーコミ社長としてB2B系の企業広報を手掛ける加藤恭子のコラム第8回。エンタープライズIT業界で活躍されている方にご登場いただき、具体的にエンタープライズIT業界をどう歩いてきたのか、そしてこれからどう歩いていけばいいかを訊くシリーズ。2回めの今回に登場いただくのは日本マイクロソフトの伊藤かつらさんです。

メインフレームの講師からSEへ 手帳には電話番号がびっしり

伊藤かつら
日本マイクロソフト 執行役員  チーフ ラーニング オフィサー プロフェッショナルスキル開発本部長

−−まずは伊藤かつらさんの経歴をを教えてください

伊藤 大学は早稲田大学教育学部で心理学でしたが、実際は早稲田大学交響楽団部でひたすらフルートばかり吹いていました。雇用機会均等法(施行後)の2年目に就職しました。私は就職時に「制服なしで、コピーを取らなくてすむ仕事がいい」というくらいのビジョンしかありませんでした。父が銀行でITをしており「これからはITだ。ITはいいぞ」と勧められ、ITは全く不勉強でしたが、ITで大量採用していたIBMに就職しました。男女の区別なく、女性でもトレーニングしてくれる会社となると、IBM一択でした。

−−1986年に施行された、男女雇用機会均等法ですね。知らない人のために補足いだだけますか?

伊藤 男性はほぼ総合職で転勤しながら出世のキャリアパスがあり、女性は現場中心の一般職しか選択肢がない状態でした。

−−IBMではどんな仕事から始めましたか?

伊藤 配属は研修事業部で、IBMのお客様にメインフレームのトレーニングをする部署でした。コンピュータを知らないところから勉強し、プレゼンを練習し、入社した年の夏からお客様相手に研修講師をしていました。

−−当時の仕事で今も役立っていることはありますか

伊藤 プレゼンテーションスキルを高めることができました。キャリアにおいてはどんな経験も糧になります。メインフレームの経験は次のシステムエンジニア(SE)で役立ちましたし、SEの経験は次のプロダクトマーケティングで力になりました。

−−全てがつながっているのですね

伊藤 若い時にいろんな業界のお客様に会えたのもよかったです。業界ごとに質問内容が違っていたり。運命的な再会もありました。SEになった時、かつて研修を熱心に受講されていたお客様の担当になったのです。すごい偶然でした。今でもお付き合いがあります。

−−仕事で性別の差を感じたことはありましたか?

伊藤 当時は全くなかったですね。普通に徹夜しましたし、トラブったら呼び出されますし。あ!一度だけありました。SEになり「新しい担当の伊藤です」とごあいさつに回ったら、1社だけ、ある会社の部長さんが私の上司に「うちは女性のSEは要らないのですよ」と電話したそうです。私の上司は「伊藤の能力に問題があるならいつでも変えますが、女性というだけでは変えません」とお客様に言ってくれたのです。

−−私は新卒でアスキー(当時はエンタープライズIT事業を行なっていた)に入ったので、ほぼ性別を気にせず仕事できたのですが、その後転職して日本のIT企業にマーケティング担当として入社したら、湯のみ茶碗を洗って、お客様にお茶を出している時間がとても長かったんです。

伊藤 さすがにそれは経験したことない(笑)

−−その会社は半年ほどで辞めました。悪気がないんですよね。また別の会社では、私が取引先にごあいさつに行くと、女性なので「自分たちが軽んじられている」と不快感を示される人もいました。

伊藤 今だったらSNSで炎上ですね(笑)。そういうunconscious bias(無意識の偏見)は今でもあります。それが当然で育ち、他の世界を知らないから。女性にもスピークアップする責任があります。ハラオチしたのは50歳を過ぎてからでしたけど。今ではそうした現場に遭遇すると相手が誰であろうと「今のはアウトですよね」と笑って指摘できるようになりました。人前ではなく本人のみにお伝えすることもあります。

−−会社の価値や評価にもつながりますものね。SEの続きを教えてください。

伊藤 研修ではVM(メインフレームOS)を教えていましたが、お客様はMVS(別のメインフレームOS)をお使いでした。最初はJCL(ジョブ制御用スクリプト言語)すら書けない状態で、お客様に「これどうすれば?」と聞いてしまう有様でした。それで当時は手帳にびっしり連絡先を書き込んでいました。お客様の現場で分からないことがあれば教えてもらう相手です。それで何とかSE時代を乗り切りました。

一番印象的だったのは「伊藤さんはうちに来たなかで最も優秀なSEですね」と言われたことです。まだ自信がなかったので「本当ですか?」と聞いたら、「誤解しないで。システムエンジニアとは言っていませんよ。セールスエンジニアとしてですよ」と。

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カリフォルニアに留学、帰国してマーケティングが天職と知る

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この記事の著者

加山 恵美(カヤマ エミ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

加藤 恭子(カトウ キョウコ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://enterprisezine.jp/article/detail/14437 2021/06/07 14:26

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