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TBMを用いてITの価値提供を改善する際に必須な、ユーザー部門との4種類の会話(2/2)

  2021/06/14 09:00

 本連載は今回が最終回となりますが、まずこれまで説明してきたTBM(Technology Business Management)について改めて振り返ります。前回記事ではRun-the-Businessの領域にフォーカスした2種類の会話に触れましたが、本記事ではChange-the-Businessの領域についての課題と、残りの2種類の会話にあたるイノベーションとアジリティについて紹介します。

 前回記事:TBMを用いてITの価値提供を改善する際に必須な、ユーザー部門との4種類の会話(1/2)

TBMを改めて振り返る

 TBMのメソドロジーは5つの構成要素としてTBMフレームワーク、TBMタクソノミー、TBMモデル、TBMメトリクス、TBMシステムがあります。

 TBMフレームワークはIT部門マネジメントに向けたフレームワークとなりますが、IT部門の2つの役割、行なうべき4つの規律、採用すべき4つの指標が定義されています。5つの構成要素とTBMフレームワークの関係性をよりわかりやすく説明しましょう。

 まずIT部門が一番はじめに行なうべきことは、4つの規律のうちのCreating Transparency(可視化)になります。可視化についてよくある問題は「可視化した後に何をすれば良いかがわからない」という問題です。

 TBMフレームワークでの可視化の特徴は、IT部門が行なうべき残りの規律である、Plan and Govern(IT予算と統制)、Deliver Value for Money(コスト低減とコスト妥当性の説明)、Shape Business Demand(ユーザー部門との関係性改善)のアクションのために最適化された、可視化モデルであるという点です。この可視化を標準化したモデルをTBMタクソノミーという形で定義しています。

 TBMタクソノミーを構築するためには、ITコストに関わる財務会計データ、プロジェクトのデータ、インフラストラクチャーのデータ、アプリケーションのデータ、ユーザー部門の利用状況のデータを取り入れ、「分類と配賦」を行ない、TBMモデルを構築します。この「分類と配賦」のロジックをTBMモデルと定義をしております。

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 TBMモデルを構築した後に指標を用いながらアクションをとり、IT部門としてRun-the-Business(既存システム運用)の削減とChange-the-Business(新規システム開発)の最適化を行ないます。この時に採用すべき指標をTBMメトリクスと定義しております。

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 ここまで、TBMのメソドロジー全体について改めておさらいをしました。

 前回では、Run-the-Businessの削減を行なうためにCost for Performanceによる管理とポートフォリオ管理について紹介しましたが、ここから今回の主題であるChange-the-Businessについて紹介します。

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著者プロフィール

  • 成塚 歩(ナリヅカ アユム)

    Apptio株式会社 代表取締役社長 1979年生まれ。慶應義塾大学卒業後、日本総合研究所に入社。システムエンジニア、大手法人向け営業を経て、2008年に日本マイクロソフトに転職。以後12年間にわたり、エンタープライズ向けにビジネスを展開。直近ではSmat Storeのイニシアティブを立ち上げ、日本の小売業界向けのDX支援を推進。業務執行役員 流通サービス営業統括本部長を務めた後、2020年、Apptio株式会社に入社。代表取締役社長に就任。

  • 東本 成紀(ヒガシモト ナルキ)

    Apptio株式会社 エンゲージメント マネジャー 早稲田大学卒業後、外資系コンサルティング会社(Big4)に入社。ERP導入プロジェクトに従事。その後、外資系コンサルティング会社、SaaSベンダーにて、グローバルプロジェクト支援を中心に、ERP導入(ロールイン・ロールアウト)、DXプロジェクトなどにて構想立案から実装に至るまでのコンサルティング経験、プロジェクトマネージメント、PMO支援など経験。2020年8月、Apptio株式会社に入社。Post Graduate Diploma修了, PMP Certified.

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