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成田悠輔氏が展望する22世紀のDX すべてがデータ化した社会実現の前に立ちはだかる壁

DXを超えて 〜すべてがデータになる世界~

 「デジタルトランスフォーメーション(DX)」が流行語になって久しい。アナログで非効率な慣習が社会のあちこちに残る日本では、現状の良くないところを否定し、是正しようと積極的に取り組む企業も多い。しかし、本当の意味で革新的なトランスフォーメーションを実現しようとしている組織がどれだけあるだろうか。具体的で明快なゴールを示すことの難しさ故か、DXはつかみどころのない概念にも思える。私たちの社会がDXを達成した後にどんな未来が待っているのか。10月3日から12月25日にかけて行われるパロアルトネットワークス主催イベント「Ignite 22 Japan」にて、米国イェール大学で教鞭を執る成田悠輔氏が現代、そして未来のDXについて語った。

3つのDXで見えてくること

 その本質を理解するため、成田氏は「DX20」「DX22」「DX21」と、3つのDXを紹介した。これはDXの3つの段階を示している。それぞれ、20世紀に達成しているべきだったDXを「DX20」、22世紀を視野に入れた未来志向のDXを「DX22」、現在の私たちが取り組むべき足元のDXを「DX21」と整理できるという。

 今の社会の成熟度は、本当のDXやその先のDXを達成できるほどではない。解決すべき課題が大量に残っている。たとえば、なぜ書類に判子を押さなくてはいけないのか。直筆の署名をしなくてはいけないのかなどだ。

 日本ではいまだに契約書などのビジネス文書は紙が中心だ。他にもある。電話をかける。話をする。「じゃあ、そんな感じで」と言って終わるが、振り返ってみると何が決まったのかよくわからない。電話なので記録も残っていないといった具合だ。「ネ申エクセル」と呼ばれる、一見デジタルだが利用できない形式に加工したファイルも組織内で幅を利かせている。これらはいずれも働く人たちの大事な時間を奪う存在である。DXを考える前に、古い慣習を次世代に押し付けないための解決策を考えなくてはならない。

 成田氏は「私たちに問われているのは『1 to 0』」だと訴える。よく0から1を生み出すことが大事だと言われるが、同じぐらい重要なのが、ないほうが良いものをなくす意味での「1 to 0」である。無駄な書類、無駄な手続き、目的の不明な会議、そして名前だけの役職。「それらすべてが社会の活力を奪っている」と成田氏は批判する。価値のある「1」の創出と同様に、有害な「1」の根絶が評価される世の中にする。社会としてその共通認識を醸成していくことが重要である。

 なぜ昭和の積み残しが多いのか。そして人々が「1 to 0」に抵抗する理由は何か。成田氏が語るその要因、そして「DX20」の真意については、ぜひ「Ignite 22 Japan」本編で確認してほしい。

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仏教哲学でわかる22世紀の社会の姿

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この記事の著者

冨永 裕子(トミナガ ユウコ)

 IT調査会社(ITR、IDC Japan)で、エンタープライズIT分野におけるソフトウエアの調査プロジェクトを担当する。その傍らITコンサルタントとして、ユーザー企業を対象としたITマネジメント領域を中心としたコンサルティングプロジェクトを経験。現在はフリーランスのITアナリスト兼ITコンサルタン...

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