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「IT投資のブラックボックス化」を解決するための方法論とは?Apptio CEOが語る

Apptioの共同創設者 兼 CEOのサニー・グプタ氏インタビュー


ApptioはCIOが直面している課題解決に貢献する

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 フォーチュン100にも名を連ねる大手の通信企業では、パブリッククラウドへの移行において、Apptioのソリューションを活用することで10億ドルのコスト削減効果を得ている。他にも大手保険会社では、パブリッククラウドの支出の管理を最適化している。大手金融機関では、50億ドルあったITインフラ予算から20億ドルの削減に成功し、小売業の企業ではApptioによりDXの成果を迅速に得られるようになった事例もある。

 Apptioのエンジンには、OracleやSAPなどのERPから財務系のデータを容易に取り込める。他にも各種人事システムやITシステムならServiceNowなど、さまざまなデータソースからデータを取得できる。取り込んだデータはクレンジングされ必要なマッピング処理などを行い、すぐに分析が行える標準のフレームワークに展開される。このフレームワーク上のデータを用いて、コストの最適化などCIOが実践したいアクションのためのインサイトが得られる。

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 パブリッククラウドのコストの最適化では、AWSやAzureなどのさまざまなクラウドベンダーから発効される請求書の明細データと利用状況のデータを取り込んで活用する。そこからは「コンピュートやストレージなどのサイジングが適切か、週末は利用していないにもかかわらず平日と同様の使用量を払っているなどの無駄も分かります。さらに割高なオンデマンドインスタンスを使うより、リザーブドインスタンスを使ったほうがコストは安くなるといったことも判断できます」とグプタ氏。各クラウドベンダーのディスカウントポリシーや新しいライセンスやサービスなどについてもApptio側で把握し、SaaSの仕組みに組み込んでコストの随時最適化が図れるようにしているのだ。

 「使われていないリソースなどを検知して、サイジングの見直しなどをリコメンドできます。これらはApptioのエンジンに組み込まれており、機械学習の技術を使い実現されています」とグプタ氏。テクノロジーではなく、財務の目線でコストを最適化できるエンジンがApptioにはあると言う。

 そしてApptioのサービスは、テクノロジーリーダーだけが活用するものではない。ビジネスリーダーが新しい取り組みをする際に、適切な投資の判断をするためのサポートもできる。ユーザー企業はApptioを使い、テクノロジー領域の予算の最適化、クラウド移行およびコストの最適化、アプリケーション開発期間を短縮するといった領域の、どこから手を付けてもいい。

 たとえば、まずテクノロジー投資の最適化を行い予算の5%を削減する。さらにクラウド移行を進め、そのためのコストの30%を節約する。それらで生まれた予算の余裕部分を、DXのための開発に投資する。さらにDXのためのアプリケーション開発でもApptioを活用し、効率化して開発期間の50%短縮を実現するようなことも可能なのだ。

 今回の来日でグプタ氏は、日本で多くのCIOと会話し、彼らが抱える課題はいくつかに集約されることが分かった。グローバルの多くの企業と同様、日本でもテクノロジー予算の管理がスプレッドシートで行われている。そのため予算の見える化ができず、複雑化するテクノロジー予算の管理はこのやり方では限界を迎えているのだ。またServiceNowのようなIT資産管理などに利用されているサービスやアプリケーションのデータを統合し、データに基づいた予算策定、管理を実現したいと日本のCIOは考えている。

日本での導入企業(ロゴ使用許諾企業のみ) [画像クリックで拡大]

 また現状を維持する予算と、将来に向けての攻めの予算の割合をどの用にすべきかの判断にも悩んでいる。他にもCIOは、話題となっているChatGPTのような新しい技術を取り入れ、DXのジャーニーを先に進めたいとも考えている。これらCIOの課題解決に、日本市場でもApptioは大いに貢献できるとグプタ氏は言う。

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Apptioがテクノロジーリーダーとビジネスリーダーの共通言語になる

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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