大日本印刷(以下、DNP)は、AIを活用して製品のパッケージや広告物、契約書などの校正・校閲・審査業務の省力化を支援する「DNP AI審査サービス(校正・回覧業務)」に、新機能を追加し、2023年6月23日に提供を開始すると発表した。今回追加された機能には、「日本語の誤用などのチェック」「表組みの校正・校閲チェック」「多言語対応」があるという。
同機能は、金融・飲料・食品・メーカー・自治体・教育などさまざまな業界・団体ごとの業務フローや要望を取りまとめ、特にニーズの高かった機能を開発し、追加したとのことだ。
なお、AI審査サービスは、6月時点でサントリーホールディングスや、明治安田生命などへの導入実績があるとしている。
新機能の概要
・日本語の表記ゆれ、文法の間違い、誤字、誤入力などのチェック機能:価格の表記方法や特定の言い回し、法令で定められたマーク表示方法など、ルールをAIに学習させ、そのルールに基づいてチェックする既存の機能に加え、文法の間違いや誤字・誤入力、媒体ごとの表記のゆれなどを指摘する機能を新たに追加
・表組みチェック機能:校正業務の負荷が大きいとされる表組みの中から文字情報を抽出し、用語等の一覧データや正しいデータと照合して、一致しない箇所を自動的に判別
・多言語対応:英語、中国語、韓国語に対応し、各言語のテキストデータを抽出して、正しい情報と比較してチェック。その他の言語は、順次PoC(概念実証:Proof of Concept)を実施予定としている
DNPは今回発表した新機能により、サービスを提供する業界を拡大し、校正・校閲・審査業務のDXを推進するとしている。
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