データベース管理者が主体的にデータ保護ソリューションを実装する
現在、日本市場でD'Amoというと、主にOracle DatabaseやMicrosoft SQL Serverにアドオンできる暗号化ソリューションとして知られている。ただし、単にアドオンできるだけでなく、前述したようにデータベース管理者が抱きがちな暗号化に対する不安を和らげる数々の機能や特徴を備えている点が注目ポイントだ。
「既存のデータベース環境において、後付けで“暗号化”を導入できることがD'Amo( Plug-in型)の特徴のひとつですが、アプリケーション開発を前提としない『透過的暗号化』を実現できる点も高く評価されています。多くのデータベース管理者はアプリケーションに影響が及ぶシステム変更を嫌いますが、D'Amoならアプリケーションクエリーを維持した状態で暗号化を導入できます」(美濃部氏)
また、導入・運用にあたっては、独自のスキルが必要とされることもほとんどない。基本的には、Oracle DatabaseやSQL Serverの標準基盤の上に実装されているため、データベース管理者が有している一般的なスキルさえあれば容易に理解できるという。
「現場のデータベース管理者の方々は、D'Amoのようなサードパーティー製品や新たなセキュリティを導入することに抵抗を示す方もいらっしゃいます。しかし実際にお客様の環境で製品の検証を行ってみると、従来のデータベース管理の延長線上でデータが保護できることを理解していただけるため、ほぼ例外なく本格導入に至っています」(美濃部氏)
なお、D'Amo自体は元々Oracle DatabaseやSQL Serverに特化した製品ではないため、様々なデータベースシステム環境に対応できるだけのソリューション・ラインナップを有しており、そのモジュール数は30種類以上に及ぶという。また、既に法的に特定データの暗号化が義務付けられている韓国国内を中心に数多くの採用事例を持つため、様々な用途や環境ごとのベストプラクティスを多数取り揃えている点は、導入担当者にとっても心強い。
最後に、こうした豊富な実績や知見を基に、今後日本の企業・組織に対してその価値をさらに広く訴求していきたいと美濃部氏は抱負を述べる。
「今後日本企業のDXや社会全体のデジタル化が進むにつれ、個人情報やプライバシーに関してのデータ保護に対する要求がさらに高まるはずです。そうした社会的要請に応えるためにも、データベース暗号化はもちろんのこと、アプリケーションの暗号化開発やOS・カーネルレベルでの暗号化、暗号化鍵の統合管理など、弊社が持つその他のポートフォリオも日本市場に展開する計画があります。その上で、データベース担当者の方はもちろん、社会的なニーズと課題に応えていきたいと考えています」(美濃部氏)