基幹系システムのデータを手間なく、安全に活用する方法とは
一定の知識やスキルを持つエンジニアであれば、APIを構築できるだろう。ただし、それは個別最適化されたAPIを構築する場合の話だ。たとえば、AというアプリケーションのAPIとしては使える一方、Bというアプリケーションには使えず、BのためだけにAPIを新しく作るという光景は珍しくないだろう。
このような二度手間、三度手間を発生させないためには、さまざまなアプリケーションやツールから使いやすいAPIでなければならない。「そのためには、グローバルスタンダードに準拠し、エコシステムを意識したAPIが必要です」と杉本氏。それを意識した開発を考え出すと、先に指摘したように壮大なAPI開発プロジェクトに発展しかねない。
また、アプリケーション開発側がAPIを使いこなすためには、仕様書やドキュメントなども必要だ。構築を外部委託すれば、立派なドキュメントをPDFなどで納品してくれるかもしれない。しかし、後から修正などが発生しても、ドキュメントの内容が適宜更新されないこともある。自ら構築したAPIのドキュメントの整備も課題だと杉本氏は指摘する。
では、これらのAPIに係わる課題をどのように解消すればよいのか。その解決策の1つがノーコードで容易に安全なAPIを構築できる「CData API Server」だ。Oracle DatabaseやSQL Server、MySQL、Db2、MongoDB、PostgreSQL、Excel、CSVといった多様なデータベース、ファイルをサポートし、グローバルスタンダードである「OpenAPI」に準拠したREST APIをノーコードで生成できるツールであり、APIのドキュメントも自動生成してくれる。
その上でセキュリティ管理やユーザーアクセス、APIマネジメント機能があり、連携するデータをきめ細く制御できるため、ログの出力によりIT監査などにも対応可能だ。「OpenAPIのスペック情報、これはJSONの定義情報のようなものですが、それも動的に生成します。また、Microsoftが提唱した『OData』の仕様に準拠したAPIとしても公開できることが、CData API Serverの特長です」と杉本氏は述べる。
ノーコードを謳っているだけに、画面上からデータソースを選択して接続情報を登録し、APIエンドポイントとなるデータベースのテーブルを選択。APIアクセスユーザーの作成とユーザー/エンドポイントごとにCRUD許容範囲を設定するという、わずか3ステップでREST APIが生成できるという。
なお、生成されたAPIの利用状況として、APIコール数やログなどをダッシュボードで確認できる。ノーコードでAPIを生成でき、その運用・管理も容易になるなど、人手不足のIT部門にとっては大きく負荷を軽減できるだけでなく、API開発に工数を割いていた担当者が“DXにつながる”アプリケーション開発に集中できるようになるだろう。
何よりもグローバルスタンダードに準拠したAPIが自動生成されるため、世の中で広く利用されているSaaSやBIツール、ノーコード/ローコード開発ツールとの連携時にはエンドポイントやメタデータを動的に識別して、すぐにデータ連携が実現できる。「活用したいアプリケーションにどのようにデータを届けるかを意識したとき、グローバルスタンダードに準拠しているかが重要です。準拠しているからこそ、さまざまなサービスとシームレスな統合が実現できます」と杉本氏は言う。具体的にはSFA・CRMで有名なSalesforceへシームレスな連携を実現する「Salesforce Connect」との統合やモバイルアプリをノーコードで開発することができる国産サービス「Unifinity」での連携、Microsoft のAzure Data FactoryといったクラウドETLツールからの接続も安易に実現できる。今後世の中で使われるようになる、新たなサービスと連携しやすい点もアドバンテージとなるだろう。
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現状、人手不足の中にありながら既存システムの運用管理をしつつ、経営層からはDXも推進するように言われているIT担当者は多いだろう。そのようなときにCData API Serverならば、基幹系システムに眠っている価値あるデータを手間なく“解放”して、DXのためのアプリケーションですぐに活用できる。CData API Serverは上手く活用すれば、IT部門がDXに貢献するための強力な武器となりそうだ。