今回で最終回です。これまで5回にわたってRFPの内容や提案の受け方などについてお話してきましたが、最後にいくつかのTipsを紹介して、この連載を終了にしたいと思います。
今回で最終回です。これまで5回にわたってRFPの内容や提案の受け方などについてお話してきましたが、最後にいくつかのTipsを紹介して、この連載を終了にしたいと思います。
Q&Aを共有化すべき?
RFPの提案会はすべき?
RFPには技術的な要求も記載するべき?
パッケージでもRFPを書く必要はある?
より満足度の高い提案を受けるための秘訣はある?
質問1:Q&Aを共有化すべき?
提案に関するQ&Aは、全ての提案業者で共有できるようにした方が良いでしょう。つまり、A社が個別に行なった質問とそれに対する回答は、B社にも伝えるということです。もちろん、情報の共有にはメリット・デメリットがあります。
情報が共有されるようになれば、提案力のある業者が他社のQ&Aを踏まえたより良い提案をしてくる可能性が生まれるでしょう。一方で、各提案書が均質であまり差がないものになってしまうリスクもあります。
ただし、筆者の経験で言えば、Q&Aを共有したことによって提案が均質化してしまったことはありません。どの業者も他社との差別化を図るために、色々なことを提案してくれる傾向にあります。

よって、筆者はメリットを重視して情報を共有するようにしています。ただし、Q&Aがどの企業によって為されたものかを特定できないよう、質疑の文章を変えるなどの調整は行なうようにしています。
余談ですが、「予算はいくらですか?」という質問をしてくる業者さんが時々いらっしゃいます。これについては、「コンペですから、お答えできません」と回答するようにしています。コストを下げたり、妥当なコストをはじき出すことも目的のひとつですからね。もちろん、これも共有化します。
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佐川 博樹(サガワ ヒロキ)
中小企業診断士。大手電機メーカの生産管理システム企画構築、関連会社のシステムコンサルティング、メディア企業向けセールスエンジニアを経て独立。現在は、中小零細企業向けのシステム導入コンサルティング、ネット活用、各種経営支援を行っている。中小企業診断協会 東京支部 城南支会 常任理事、NPO法人東京城南中小企業診断士会 常任理事。
・著者のホームページ※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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