SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

直近開催のイベントはこちら!

EnterpriseZine編集部ではイベントを随時開催しております

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

IT Initiativeスペシャル

オペレーショナルな現場にこそBI が必要各ベンダー製品の特質を踏まえた総合力こそBI 提案の鍵

ミドルマネージャーこそBIを活用すべき

 とはいうものの、BIシステムやデータマイニングによる意思決定の精度や信頼性の問題は無視できない。システム化すれば意思決定がうまくいくというほど単純ではない。非常に難しい問題だが、元にするデータの精度が高く、適用するモデリングが正しければ、BIによる意思決定の信頼性は確保できると思っている。SPSS にしても、データマイニングの本質は統計解析にある。最先端の統計解析はむしろ学術分野の領域であって、経営者でそこまで判断できる人は少ない。

 BIによる具体的な行動を含む意思決定を実現するためには、このようなデータマイニングツールの上にかぶせるユーザーインターフェイスが必要になってくる。我々のような独立系のベンダーは、ここも付加価値を提供できる領域だと思っている。メーカーのOLAPツールの結果を、もっと一般の人にわかりやすく見せるような仕組み、ツールも研究している。

 さらにいえば、ダッシュボード機能の色分けによるワーニング機能など、実は経営層よりもより現場に近いミドルマネージャークラスにこそ、必要な機能で活用すべきと考えている。ジールでは、現場での意思決定や行動に積極的にBIを展開したいと思っている。それは、実際に営業系、マーケティング系の現場では売上を伸ばしたい、あるいは売上を作りたい(市場開拓)といったニーズがあることを感じており、それには、コストダウンや効率化だけでなく戦略的な行動に結びつく支援が必要だからだ。

 オペレーショナルの現場では、PDCA サイクルの中で、いかにベストプラクティスを実際の行動に組み込んでいくかが求められている。言いかえれば、不況下でも伸びている企業である、アマゾンやユニクロなどは、それを実践しているからだと考えられる。マネジメントからオペレーションまでリアルタイムな意思決定とベストの行動を実践することが重要なのである。

 現在ジールではBIについて、経営層向けのマネジメント系と、より現場に近いオペレーショナル系に分けた事業戦略をとっている(図1)。マネジメント系には、業績管理・予算編成、経営計画、KPI マネジメント、HRM(Human ResourceManagement)などのためのBIシステムが含まれる。ソリューションとしては、「myNavigator」(図2)をベースとした戦略、財務、人材、目標管理などのシステムを統合的に管理するものがある。オペレーショナル系には、原価管理、商品分析、マーケティング分析、広報(宣伝)支援、営業支援(SFA)、顧客管理(CRM)などフロント業務を統合する「NetProduce」(図3)というソリューションを用意している。

 オペレーショナルBIでは、原価管理と商品見込管理など利益や売上に直接かかわる部分への分析ニーズが高い。このように、企業のさまざまな業務を水平統合するようなBIの戦略をとっているわけだが、オペレーショナルBI を強化し、現場でリアルタイムな意思決定ができるかが、BI とユーザー企業双方のキーポイントになると見ている。

図1:マネジメント系とオペレーショナル系に分けた事業戦略
図2:経営戦略ソリューションツール「myNavigator」
図3:データウェアハウスマーケティングソリューション図

次のページ
総合的なBI 基盤能力が問われている

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
IT Initiativeスペシャル連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

山本秀典(ヤマモトヒデノリ)

株式会社ジール 代表取締役 & CEO

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/2033 2010/04/15 07:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング