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「SAPビジネスを私たちが変えていく」若手の想いが伝播する、JSUG Next-Gen Boost

若手から自社のビジネスを、そして日本を元気にしたい

若手が運営、イベントの総参加者は3300人に

 NGBでは、自分たちの思いに基づき、主体的に行動していくためにMVV(Mission/Vision/Value)ではなく、「PDB(Purpose/Dream/Belief)」を掲げている。

 NGBの存在意義である“Purpose”は、「好きが見つかる、好きを加速する、自分を好きになる」。仕事でもプライベートでも好きなものを見つけて極めていくと、自分を好きになる。そうすると仕事も自分も好きという、良好な状態に変わっていく。自分を好きになると一言でいうことは簡単だが、今の若手にはなかなか難しいことの一つだ。

 また、NGBがあることによって叶えたい夢、“Dream”は 社会変革。それも、自分たちの世代(Z世代)からの社会変革を目指し、「ZX(Z Transformation)」という造語を用いて、さまざまな活動を作り出している。この活動の根底にある行動指針がBeliefであり、「繋がり(FUN)・スキル(BOOST)・志(INFLUENCE)」を提供するという意思だ。

 「つながり、自分が学ぶことで得られるスキル、志があれば、SAPビジネスを若手自らが楽しいものにできます。それだけでなく、必然的にリーダーのような立場になっていけるはずです。そういった『Belief』をもった若手をNGBからどんどん輩出していきたい」(川邉さん)。

 なお、メンバーは2022年5月の立ち上げ時に11人。その後、採用活動を行うことで、コンスタントにSAPユーザー企業とパートナー企業のメンバーが加わっている。現在は約30人にまで拡大できた。

 NGB最大のポイントは、“完全に”若手のみで運営していること。戦略から企画、そして実行までを自分たちで行えるように人事、広報、会計などの運営体制を整えている。メンバーの年齢層は、大学生のインターンから30歳ぐらいまでだ。

 立ち上がりから約2年で、50以上のセッションを開催。その参加者数はのべ3,300人以上を数える。

 そのうちメインイベントはいくつかあり、たとえば2023年5月に木村さんと小泉さんが共同代表として1週間にわたって開催したのが「Transform Week」だ。FUN、BOOST、INFLUENCEそれぞれの軸にあわせたイベントを開催。初日には、すべての若手を対象とした「月曜の夜からFunNight」(FUN)を開催。ワインのソムリエ、コーヒーのバリスタなど若者の好きな“こだわり”を集めた文化祭のようなイベントだ。

 火曜日からはBOOSTとして、SAPのユーザー企業の業務内容を軸とした、学びのためのイベントを開催した。人事担当者向けの「Z世代が人事を再定義」、データ経営をテーマにした「データ活用って手段? 目的?」などのテーマが並んだ。

 そして最終日の金曜には、すべての若者を対象にした「Z世代からの変革を実現するために」というINFLUENCEのイベントで締めくくった。富士通の横田奈々氏、日本マイクロソフトの西脇資哲氏を迎え、川邉さんを加えた3人で「ZX」に必要な志や若手の潜在能力などをテーマにディスカッションを繰り広げたという。なお、西脇氏はエバンジェリストとして名を馳せる業界のベテラン、横田氏は入社2年目にして富士通初のデザインアドボケートに就任した期待の若手だ。

 「月曜日に楽しく人とつながり、火曜から木曜までで自分に必要なスキルを身につける。そして金曜日には、そのスキルを自社・社会で発揮して活躍することを後押しするためのパネルディスカッションです」と木村さんは説明する。

 SAP以外の人に多く関わってもらい、ゲストも二転三転するなど「調整は大変だった」とも振り返る。そのかいあってか、イベントは大盛況。告知はLinkedIn、SAPのパートナー企業リストを使ったメーリングリストによる配信にもかかわらず、初日のFunNightには150人が参加する盛り上がりを見せたという。

 Transform Weekのほかにも、ハロウィーンにあわせたイベントを開催すると、SAPジャパンの代表取締役を務める鈴木洋史氏、クニエでパートナーを務める室井修一氏なども参加した。「ハロウィーンにあわせて楽しみながら、(若手にとって)雲の上の人を呼び、対面で話をすることが狙いでした。縦と横、そして斜めのつながりを持つことができたと思います」と小泉さん。たとえば、将来社長になりたいと思っていても、そのために何が必要なのかはわからない。生の声を聞くことができる機会は、若者には重要だ。役員の仮面を外し、一人の人間として普段の生活を語ってもらうことができたと喜ぶ。

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この記事の著者

末岡 洋子(スエオカ ヨウコ)

フリーランスライター。二児の母。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://enterprisezine.jp/article/detail/20463 2024/10/09 08:00

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