日本企業のテスト自動化を阻む「2つの障壁」
先述したような高い効果をもたらす一方、「ソフトウェアの品質が向上することが自明の理であるにもかかわらず、多くの日本企業は導入にまで至っていません」と成塚氏。その障壁として、「イニシャルコスト」と「継続性」の2つを挙げる。
「テストを自動化するための環境構築には、相応のイニシャルコストが発生するため、投資に踏み切れない企業がまだ多いと感じます。しかし、テストを自動化することによるコスト削減や品質向上といった効果を中長期的な観点から評価すれば、その投資対効果を理解してもらえるはずです。また『テスト自動化ツールを導入したことはあるものの、テストケースのメンテナンスを継続できずに断念した』という声もよく聞きます。この課題には当社製品ならば、モデルベースという特徴を生かしていただけます」(成塚氏)
また、同氏は「企業の経営層やマネジメント層のソフトウェアテストに対する意識を高める必要がある」とも指摘する。多くの経営層が未だにソフトウェアテストに対する投資の価値をきちんと理解できていないため、今後は経営層に対しても積極的に働き掛けて意識変革を促していきたいという。
「今後は、製品の使い方や導入効果を直接レクチャーするハンズオンの場を積極的に設けたいと考えています。また、SAPユーザーに対する提案と並行して、OracleなどのERPパッケージユーザーに対しても製品訴求をしていく予定です。ミッドマーケットに対してもTestimの導入効果をアピールするなど、より幅広い顧客層に向けて弊社製品の価値を提案していきます」(成塚氏)