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ニュース追跡取材

管理職を目指すIT人材は15.7%、一方でフリーランス市場は拡大──外部人材の起用は解決策となるか?

増加する業務負担、改善されない待遇……管理職離れに拍車

 近年、管理職に求められる責任範囲が広がる一方で、それに見合った給与や待遇が得られにくく、管理職志向は低下傾向にある。この傾向はIT業界でも顕著だ。レバテックが2024年12月に公表した調査結果によると、管理職を目指すIT人材はわずか15.7%にとどまった。

管理職志向の低下、一方でフリーランス市場は拡大か

 レバテックは、IT人材を採用する企業担当者1,000名とIT人材3,000名を対象に、管理職への意向や採用実態を調査。その結果、管理職を目指すIT人材は15.7%にとどまり、「給与を上げたい」(56.7%)が主な理由として挙げられた。一方、管理職を希望しない理由として「責任やストレスが増える」(48.4%)や「専門性を磨きたい」(11.7%)などが上位にくると、管理職として働く約4人に1人(24.1%)が「続けたくない」と回答。「責任やストレスの増加」(52.0%)や「給与の割に合わない」(12.5%)が主な理由となった。

 また、IT人材を採用する企業の約5社に1社(20.5%)が管理職の採用を強化し、“スカウト型求人”など積極的なアプローチを推進。IT業界でも管理職の役割や待遇の見直し、キャリアパスの多様化が求められていることがわかる。

 一方、拡大傾向にあるのが「ITフリーランス」市場だ。

 レバテック ITソリューション事業部 部長であり、ITフリーランス支援機構の副代表理事を務める小池澪奈氏は「フリーランスのIT人材で、最も多いのは『報酬を上げたい』と考える人です。次いで『案件選択の自由度』を求める人が多く、その中でも特に管理職としての業務負担を避けて『技術業務に専念したい』と考えるケースが目立ちます」と話す。

 社内にとどまるうちに技術業務だけでなく、後進の育成や管理を任されるようになるケースは少なくない。管理職として組織を統括するより、自身の専門性を高めたいと考えるIT人材は多く、結果としてフリーランスに転向するケースが増えている。管理職を避けたいがためのIT人材の流出は、企業にとって大きな課題だ。この課題の背景として「現場負担が確実に増えている影響は大きい」と小池氏は指摘する。

 たとえばユーザー企業では、ベンダーに委託していた業務を内製化する動きが加速しており、ゼロから体制を構築しなければならない状況だ。単なる管理業務だけでなく、調整業務や組織のコントロール、採用、離職防止の対策まで求められ、新たな管理職業務が増えている。特にIT人材は転職市場での価値が高く、それを引き止めるための“働きやすい環境づくり”にも気を配らなければならない状況だろう。

 もちろん管理職のオファーを断り、会社にとどまることも一つの選択肢だが、それでも現職を離れてフリーランスへと転向する技術者は増えている。前述したように案件を自由に選べる点はもちろん、給与・報酬が見合わない点も課題となっているからだ。この状況が変わらなければ人材流出が進み、採用も難しくなるだろう。

 「報酬体系の改善は日本全体にとって重要です。現在、IT人材に占めるフリーランスの割合は10%程度ですが、今後さらに拡大するでしょう。ただし現場には正社員が求められる場面も多く、適切な役割分担が求められます」(小池氏)

 では、フリーランスの活用が進めば、管理職の負担軽減にもつながるのだろうか。管理職の職責が重くなっている中、「管理職の業務を適切に切り出せれば、負担は軽減するでしょう。そうなれば正社員にとどまる人、フリーランスから正社員に戻る人も増えるかもしれません。単にフリーランスへの転向者が増えるのではなく、そうした循環が生まれることが理想的です」と話す。

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フリーランスに求められる役割、企業への影響は?

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この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務とWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業した。編集プロダクション業務では、日本語と英語でのテック関連事例や海外スタートアップのインタビュー、イベントレポートなどの企画・取材・執筆・...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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