役割を明確化できれば、双方にメリットが生まれる
フリーランスは、単に業務を請け負うだけでなく、企業の成長を支える存在になりつつある。一度依頼した企業が継続して登用するケースや、一定期間を空けて再び起用することも多いという。フリーランスにとっては、契約を継続するために成果を出す意識が強く働き、企業側もその点にメリットを感じているようだ。
フリーランス市場は拡大を続けており、特に経験豊富な人材の需要はより高まるだろう。小池氏は「求人数は増え続けており、経験を積めば案件の選択肢も広がります。フリーランスに挑戦する価値は十分にあるでしょう」と話す。
もはやフリーランスの起用は、単発の業務依頼や人手不足を補うためだけではなく、企業の中核業務にも及んでいる。管理職の負担が増し、なり手が少なくなる中、フリーランスの活用が企業のマネジメント体制に良い影響を与える可能性もあるだろう。
「管理職の業務を適切に切り分け、その業務範囲を明確にすることは、キャリアの選択肢を広げることにもつながります。企業にとっても管理職を育成しやすくなり、次世代の幹部候補を育てる環境を整えることにもつながるでしょう」(小池氏)