その重要性を頭では理解していても、実践となると難しく感じられるのがモデリングだ。特に、開発現場で試行錯誤しながら製品を作り上げていく組込みソフトウェアの世界では、“動いたもの”をモデルとしてしまいがち。しかし、モデリングを軽視して現状追認を続けていると、いつまでたっても仕事は楽にならない。では、いかにすれば開発の現場で使えるようなモデルが描けるようになるのか。同領域に通じた株式会社エクスモーションの渡辺博之専務取締役と芳村美紀常務取締役によるUMTPモデリング技術セミナーの模様を再構成してお届けする。
※UMTP(UMLモデリング推進協議会):UML技術者認定試験やモデリング技術の研究や普及を推進するNPO
読者への挑戦!
突然ですが、クレーンゲームのモデル図を描いてみてください。ボタンでクレーン位置を操作して景品をキャッチするあのゲームです。時間は5分。気楽に描いてみてください。
いかがですか? ちょっとここで手を休めてあるモデル図を見てみましょう。
実はこれ、モデリング初心者の山田さんが描いたモデルなのですが、彼の先輩から見ると改善の余地があるのだとか。皆さん、どこが問題なのかわかりますか?回答は後ほど。