相鉄グループの相模鉄道は、日立製作所(以下、日立)の「移動制約者ご案内業務支援サービス」を導入し、5月1日から運用を開始した。

同サービスは、駅係員が車いすや白杖を利用する乗客などの列車乗降をサポートする業務を、スマートデバイス上で完結させるもの。従来、電話や口頭伝達が主となっていた利用受付から駅係員間の連絡・引き継ぎ、実績管理といった列車乗降サポート業務のプロセスを、スマートデバイス上で行うという。
相模鉄道は、乗車位置検知オプション・降車位置誤り防止オプションと合わせて同サービスを導入。駅係員が乗降ドア位置付近のホームドアに設置したICタグにスマートデバイスをかざして読み込むだけで、乗車駅側では乗車位置の自動入力と、降車駅側では降車位置の確認が可能になったという。これにより、手入力によるミスや待機位置の誤りといったヒューマンエラーの防止を強化。また、一連の駅係員間の連絡業務もスマートデバイス上で完結できるほか、計画ダイヤ登録、案内登録時の通知、アラーム設定などの機能により、駅係員の業務効率化と心理的負荷の低減、乗客の安全・安心な公共交通機関の利用を推進するとのことだ。
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相模鉄道は今後、2026年上期にはすべての駅でホームドアの設置が完了する予定としており、合わせて同サービスの導入を進めていくとしている。
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