「日立システムの品質基準」が製品の完成度を底上げする
三輪
日本からのリクエストで機能を実装してくれる海外製品というのはなかなかみつかりません。私も仕事で海外製品を使いますが、バグの対応や機能に対する要望について、十分な対応をしてくれないベンダーは珍しくありません。たとえば、障害が発生しても「再起動で直るから」などと言われて済まされてしまうなんてこともあります。本当は日本の企業は、そんなことでは納得できないのですが、これが海外ベンダーの言うところのグローバルスタンダードの対応です。ましてや日本ローカルのニーズを反映するとなるとさらに難しいのではないでしょうか。
西條
確かに、日本人の使い方は独特なところがあります。ユーザーさんによってはメーカーやこちらが想定していない大規模な環境で使ったり、すべての機能を使いこなそうとしすぎる傾向がありますね。しかし、それで苦労する半面、製品やシステムの完成度は確実に上がっていきます。NetScreenは、日本市場からの要望に対して、非常に前向きでした。そして、これはジュニパーさんになっても変わらないところです。日立システムアンドサービスでは、扱う製品について日立システムの品質基準に沿って社内でチェックも行いますし、製品を販売するだけでなくシステム構築なども提案するわけですから、フィールドで発生するようなバグも細かくつぶしていきます。他のメーカーでは、ここまでついてきてくれないでしょうね。
小澤
そうですね。品質や性能に関するこだわりは、古くから通信事業者向けというミッションクリティカルな製品を扱っていた、ジュニパーのFounder(創設者)のポリシーが生きているからだと思います。
ジュニパーネットワークス株式会社
パートナービジネス本部
本部長 小澤嘉尚氏
