女性宰相が誕生する日はいつ?
過日、スイスのジュネーブに本部がある世界各国の議員交流を推進する列国議会同盟(IPU)が、2010年1月末時点で、対象の187ヵ国の全国会議員に占める女性議員の比率は、18・8%と、15年前の1995年(11・3%)から7ポイント以上もアップしたと発表した。国別で見ると、第1位はルワンダ(56・3%)、第2位はスウェーデン(46・4%)、第3位は南アフリカ(44・5%)で、日本は第97位(11・3%)で、各国平均の18・8%を大きく下回った。第55位の中国(21・3%)、第78位の北朝鮮(15・6%)、第82位の韓国(14・7%)にも及んでいない。
もともと女性は男性に比べて闘争心や権力欲が薄いと言われる。また、家事、育児、介護の社会化が進んでおらず、依然として家庭内での負担も大きいため、選挙に出たくても出られない女性が多いのも事実である。しかし、上記データが示すように、海外では女性政府高官や女性起業家は、もう珍しくない時代だ。
ところが、性差を超えて有権者の声を広く汲み取るべき国会が、日本の場合、まだまだ遅れている。当然のことながら、女性ならではの視点や考え方が政策に反映されるべきである。 女性宰相が登場しても国民が驚かなくなる日の到来を期待したい(敬称略)。
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丹羽 文生(ニワ フミオ)
1979年、石川県生まれ。衆議院議員秘書、作新学院大学総合政策研究所研究員等を経て、拓殖大学海外事情研究所助教。この間、東北福祉大学非常勤講師等を歴任。専門は政治学。著書に『保守合同の政治学』(共著、青山社)等多数。
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