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2025年夏号(EnterpriseZine Press 2025 Summer)特集「“老舗”の中小企業がDX推進できたワケ──有識者・実践者から学ぶトップリーダーの覚悟」

冨永裕子の「エンタープライズIT」アナリシス

なぜソニー銀行は勘定系システムのフルクラウド化を実現できたか? 成功の鍵を握る「技術負債を作らない」アプローチと、システム企画の舞台裏

ソニー銀行 執行役員(システム企画部担当) 福嶋達也氏インタビュー

基本に忠実で実現したアプリケーションのプログラム資産規模の40%圧縮

 富士通は、「Fujitsu Core Banking xBank(クロスバンク)」の発表で、勘定系のアプリケーションのプログラム資産規模を従来比で40%に削減したとしている。福嶋氏は「MVCモデルの基本に忠実にやり切っただけ」と背景を語った。V(View:UI)層やC(Control:モデルとビューの制御)層よりも大事なのはM(Model:ビジネスロジックとデータ)層で、ビジネスロジックをシンプルにすることにこだわれば、40%削減は十分可能だという。たとえば、旧システムで、ビジネスロジックと制御が混在していたものを、ビジネスロジックはビジネスロジック、制御は制御で整理する。あるいは重複したビジネスロジックを使わず、再利用性を高めるように記述するだけでも、かなりのコードを減らせる。その上でクラウドネイティブアーキテクチャーを採用し、AWSの各種サービスをうまく組み合わせると、もっと減らせる。地道な努力を積み重ねた結果と福嶋氏は語った。

 ミッションクリティカルな勘定系システムの刷新とあって、ソニー銀行は本番稼働前後の2025年2月から6月にかけて、AWS Countdown Premiumティアを利用し、専任のエンジニアによるサポートを受けた。そのサポートは、移行準備のための設計最終レビューから始まり、移行当日24時間の特別支援体制での待機、移行後の継続的な運用体制の支援にまで及んだ。そして、移行スケジュールは念には念を、慎重には慎重を期した。リハーサルは2024年7月から2025年1月にかけて、本番と同じ作業を4回繰り返し、移行判定を経て、ゴールデンウィーク最終日の5月6日に新システムが稼働開始した。

 ソニー銀行は、新商品やサービスのアイデアを自由に試すことができるようになった。オンプレミス時代の制約から解放された。「今まで以上にスピーディな開発が可能になった。しかも、クラウドでは、試行錯誤が容易にできる。一度ハードウェアを購入すると、償却が必要になるために難しかったスモールスタートが可能になった。仮に失敗しても、撤退が容易にできる。新しいことに挑戦している企業の多くがAWSユーザーであるため、オープンイノベーションの話を進めやすくもなった。具体的な話はこれから世の中に出てくるとして、ビジネスアジリティの高い環境に変わったからこそ、スピーディにさまざまな商品やサービスを展開していく。オンプレミスからクラウドファーストを経て、フルクラウドを実現した。その先に進みたい」と、福嶋氏は総括と展望を語った。

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この記事の著者

冨永 裕子(トミナガ ユウコ)

 IT調査会社(ITR、IDC Japan)で、エンタープライズIT分野におけるソフトウエアの調査プロジェクトを担当する。その傍らITコンサルタントとして、ユーザー企業を対象としたITマネジメント領域を中心としたコンサルティングプロジェクトを経験。現在はフリーランスのITアナリスト兼ITコンサルタン...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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