
音声技術とAIを活用して、ビジネスコミュニケーションの課題解決に取り組むRevComm。同社は2025年7月1日、新たに取締役プレジデント&COO(Chief Operating Officer)として平井康文氏の就任を発表した。Ciscoや楽天で要職を歴任し、輝かしい実績を持つ平井氏。同氏がなぜ今、スタートアップであるRevCommに参画するのか。音声AIの未来に見出す可能性と、その戦略に迫る。
なぜ今、スタートアップのRevCommに参画するのか
楽天グループに約10年間在籍、2024年10月末に「修行を終え、無事卒業した」と語るのは平井康文氏。退職後は少しゆっくりするつもりだった、と話す同氏がRevCommのプレジデント&COOに就任するまでには、同社代表 会田武史氏からの熱烈なアプローチがあった。
楽天グループの三木谷浩史氏が代表理事を務める新経済連盟、そのイスラエル視察で会田氏と初めて顔を合わせたという。「元気のいいスタートアップの経営者がいるな、という印象を受けた」と平井氏。以来、食事をともにするなど個人的な親交を深めていった。
その後、2025年に入ってから約6ヵ月間、社外アドバイザーとしてRevCommの経営全般をサポート。営業体制やGo-to-Market(GTM)戦略の見直し、技術にかかわる相談、企業としての組織風土や文化の構築、ブレインストーミングなど、多岐にわたり務める。このアドバイザー期間を経て、2026年度の経営戦略の策定にも関与したことから、「ただ渡すだけでなく、直接実行したい」という思いが強まり、RevCommへの正式な参画を決意した。

前述したように平井氏はIBMやMicrosoft、Ciscoといった外資系ITベンダーで30年間勤務。その後、楽天グループでCIOとしてベンダーと“逆の立場”を経験してきた。こうしたベンダー、ユーザー企業双方の経験を通じて培った知見をRevCommの社員と共有できることも、同社に参画する大きな理由だったと語る。
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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)
EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...
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