AI時代にもなぜ炎上プロジェクトが生まれるのか IT部門が見直すべき「3つの統制」
AIで高速化しても炎上は止まらない 大型案件の成否を分けるマネジメントの勘所
AI時代で変わる、IT部門の役割とは
AIによって、“作る力”は民主化されました。だからこそ、IT部門に求められるのは「何を作るか」を決め、それを統制する力です。本稿で紹介した3つのレバー「評価指標の組み替え」「技術検証の承認ゲート化」「意思決定者の明確化」は、いずれも新しい技術ではありません。そして、これらは評価制度や承認プロセス、権限設計というように、役職者が今日から見直せるマネジメントの仕組みです。
筆者は、炎上対策の主戦場は開発現場ではなく、IT部門のマネジメントそのものだと考えています。新しいAIツールを導入する前に、「誰が評価するのか」「何を承認するのか」「誰が決めるのか」という仕組みを設計しなおすことのほうが、はるかに重要です。
| 炎上の結末 | 統制ポイント | IT部門が動かすレバー |
|---|---|---|
| 機能不全(動くのに使われない) | 業務フロー起点・プロトタイプ合意・現場に意思決定権 | 評価指標を「納期遵守」から「業務成果」へ |
| 予算超過(できる前提で膨張) | 要件定義段階での技術検証(PoC) | 技術検証を承認の必須ゲートに |
| 遅延(決める人がいない) | 意思決定を責任ある1名に集約、全成果物の透明化 | 意思決定者の指名と権限設計 |
AIを導入する企業はこれからも増えていくでしょう。しかし、仕組みが変わらなければ、AIは炎上を加速させるだけです。新しいツールを検討・導入するよりも先にマネジメントのやり方を見直し、仕組みを変える。そこが出発点です。
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松本 均(マツモト ヒトシ)
株式会社ROUTE06 創業取締役 / Acsim事業責任者ベイカレント・コンサルティングにてITコンサルタントに従事した後、楽天株式会社およびヤフー株式会社にてEC・広告システム・データプラットフォーム領域の設計・開発を担当。ストライプデパートメントにて執行役員CTO、Welbyにて執行役員/開発...
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