Colt、東京・大阪間に低遅延/大容量の“第3のルート” ハイパースケーラーや金融が待ち望む理由
2027年春提供の「東阪プラチナコネクト」 西日本網・海底ケーブルと一体で描くColtの国内戦略
約30%の遅延低減 金融・ハイパースケーラーから熱視線
東阪プラチナコネクトの強みである、約30%の遅延低減はどう実現したのか。その答えは明快だ。
「既存2ルートと比べて距離が短い、これが最大の理由です。山側ルートは諏訪方面を経由し、海側ルートは旧東海道に沿うような形です。それに対して、今回は主要幹線インフラに沿うことで、より直線的に敷設できました」(安藤氏)
光ファイバー中の光の速度は真空中の約3分の2、秒速約20万kmで、1kmあたり約5マイクロ秒の片道遅延が生じる。長距離回線における遅延の大部分は、光ファイバーの敷設距離で決まるため、遅延低減には、ルートそのものを短くすることが最も確実だ。東阪プラチナコネクトでは高速専用線サービス「Colt Wave」を用いることで、100G/400Gといった大容量回線を想定した仕様としている。
また、今回の新ルートによって、ユーザーの選択肢が広がる利点も大きい。これまでの海側・山側の2ルートは、一部を除いて物理的に分離した冗長構成を実現してきた。そこに低遅延の東阪プラチナコネクトが加わることで、顧客は自社の要件にあわせてルートを組み合わせられるようになる。
たとえば、物理的な分離を最優先するなら従来の「海側+山側」、低遅延と冗長性を両立したいなら「東阪プラチナコネクト+山側(または海側)」といった具合だ。BCPを重視するのか、レイテンシーを重視するのか。業務要件に応じて最適な構成を選べるようになる。
提供:Coltテクノロジーサービス合同会社
金融機関にとっては、東京と大阪の拠点を結ぶ回線の遅延が、そのまま業務品質に響く。取引関連のシステムはもちろん、東西に分けて置いたシステム同士のデータ同期においても、遅延が小さいほど有利だ。一方、ハイパースケーラーにとっては、東阪のデータセンター同士を大容量でつなぐ新たなルートとしての価値が高い。さらに、同社が見据えるのは、AIの推論処理が広がることでデータセンター同士のトラフィックが増えていく未来だ。
推論処理が本格化すれば、データセンター間でどれだけ通信量が増えるのか予測は難しい。しかし、日本において東京と大阪を通過しないケースは少ないだろう。東阪プラチナコネクトは、こうしたAI時代の需要の受け皿となることも見込んで整備されている。
そして、Coltの国内網全体で意外な広がりを見せているのが公共分野だ。安藤氏は、「地方自治体では、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureを採用しているケースが非常に多いのです。しかし、ハイパースケーラーのデータセンターが地方にないため、東京や大阪のリージョンを利用することになります。そこで、Coltのネットワークを使えば、地方からでも主要都市圏とほぼ同等の品質で接続できます」と話す。AWSやAzureへの専用接続や帯域保証型のインターネット接続については、公共分野に強いSIerを通じて提供しており、地方自治体のクラウド活用を支えていく形だ。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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