帝国データバンクは2026年10月19日、情報漏洩(人為ミスやサイバー攻撃による漏洩等を含む)、または情報漏洩の可能性がある事案の発生状況に関するアンケート結果を発表した。対象は全国1,328社。情報漏洩が「発生したことがある」企業は16.2%で、そのうち大企業では30.2%と3割にのぼった。一方、「分からない」と回答した企業も14.8%あり、発生の有無を十分に把握できていない企業の存在が浮かび上がった。

調査は2026年10月9日~10月14日にインターネットで実施した。発生時期の内訳は次のとおりで、直近1年以内の発生は計5.5%となった。
- 1ヵ月以内:1.3%
- 3ヵ月以内:1.1%
- 半年以内:1.4%
- 1年以内:1.7%
「1年以上前に発生」は10.7%、「全く発生したことがない」企業は69.1%だった。
企業からは、メールの送信先を誤ったといった人為ミスをあげる声が複数聞かれた。一方で、他社担当者を装ったメールを受信し、電話確認を行わずに情報を送付してしまった事例や、外部からのサイバー攻撃を受けた痕跡があるとの声もあり、外部からの攻撃による被害も発生している。また、「分からない」と回答した企業からは、データ処理に関する専門家がいないため情報漏洩があったかどうか分からないとの声も複数寄せられた。
企業規模別では、大企業の30.2%は全体を14.0ポイント上回った。直近1年以内の発生割合も、大企業の8.8%に対し、中小企業は5.0%と差がみられた。同社はその背景として、取り扱う情報量やシステム数、情報にアクセスする従業員数、取引先数の多さに加え、情報漏洩や不正アクセスなどを検知・把握する体制が整備されていることなどを挙げている。
一方、中小企業からは、費用面や人材面の制約により十分な対策が難しいとの声があがった。業界大手の取引先から対策を指導されるものの、専門担当者を置けないとして、金銭的・人的な協力を求める声もあったという。大企業のサプライチェーンに組み込まれる企業にとって、こうした制約が対策推進の課題となっている実態がうかがえる。
同社は、技術的な対策だけでなく、従業員教育や組織内での情報共有、実態把握や兆候の早期発見、迅速に対応できる体制づくりが必要だと指摘。あわせて、中小企業が継続して対策に取り組める環境整備も求められるとした。そのうえで、情報漏洩を起こさない対策にとどまらず、発生時に迅速に把握して見逃さない仕組みを備えることが一層重要になるとしている。

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