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システム担当者のための今さら聞けないストレージ再入門

SAN登場の背景とストレージ統合の勘所(2)

第7回


 1990年代後半からTCO削減の一環としてストレージ統合の流れが登場し、それは現在も進行中である。今回はファイバーチャネルやSANの歴史を踏まえ、ストレージ統合における技術的な勘所を解説する。(前半はこちら)

ファイバーチャネルの特徴

 SANが世に出たきっかけはFC技術の発展によるところが大きい。ここではFCの特徴について解説を行ないたい。

 FCで利用される光ファイバーは2層のガラス、もしくはプラスチックで形成されている。内円の筒状の部分を「コア」と呼び、これを包み込むような形の外円部分を「クラッド」と呼ぶ。光源から発射された光は直線的にコアの中心を通るわけではなく、コアの中をジグザクに進んでいく。コアとクラッドの屈折率が異なる素材でできているため、コア内部を通過する光はクラッドとの境にぶつかると反射する(図7-5)。

図7-5 光ファイバーの構造
図7-5 光ファイバーの構造

 これは水に手を入れると、水面を境に手が曲がって見える現象と原理的には同じだ。このようにジグザクに進ませる理由は、光が直進しかしないという性質に起因する。仮にコアの中心を通るように設計すると、残念ながら光ファイバーを曲げることができなくなる。ジグザグに光を反射させることにより、ある程度光ファイバーを曲げても光を転送できるようにしているのだ。

 とは言え、電線は電気を銅線に流しているため、直角に曲げることができるのに対し、流石にガラスなどでできた光ファイバーを直角に曲げることができない。無理に大きく曲げると折れてしまうので注意が必要だ。また、曲げたときや光ファイバーに重いものを載せるなど圧迫を掛けたときには、コアとクラッドの境界線に歪みが生じ曲がってしまうため、光の進む方向が異なってしまい、光の減衰が起こりやすくなるのでこれも注意したい。

 FCで利用する光ファイバーには2種類ある。シングル・モード・ファイバー(SMF)とマルチ・モード・ファイバー(MMF)だ(図7-6)。

図7-6 ファイバーの種類
図7-6 ファイバーの種類

 SMFはファイバーの材料に純度の高い石英が使用されており、折り曲げに弱く高い加工技術も必要となる。コア直径10μm以下の光ファイバーであり、長波長レーザーを利用する。1つのモードのみを伝送するファイバーで、ケーブル中を進んでいくレーザー光は1つのモードしか存在しない。従って分散を起こすことなく光パルスを高速に伝えられるため、長距離伝送ができる。FCで最大接続距離が10Kmと言っているのはこのファイバーで1Gbpsの転送を行なった場合だ。最新の4Gbps転送で利用すると、最大接続距離が2Kmまでとなってしまう。

 SCSIもそうであったが、転送スピードが上がると、データを認識するためのサンプリング時間が短くなってしまうため、転送中に起こる信号の劣化による影響などを受けやすくなり、相対的に接続距離は短くなるのだ。それでもSCSIによる結線と比較すると桁違いに接続の柔軟性は高い。

 もう一つのMMFは材料としてプラスチックを使っているので安価でかつ折り曲げにも強く加工しやすい特徴がある。直径50μm、あるいは、62.5μmの異なるモードが混在するファイバーであり、相対的には接続可能な距離は短い。1Gbpsの転送を行なう場合の最大接続距離は500mだ。これも最新の4Gbps転送で利用すると最大接続距離が150mまでとなってしまう。FCのフレーム構造や各層の機能は図7-7及び図7-8に示すようなものである。

図7-7 ファイバーチャネルの各層の役割
図7-7 ファイバーチャネルの各層の役割
図7-8 ファイバーチャネルのフレーム構造
図7-8 ファイバーチャネルのフレーム構造

 その詳細はこの解説の目的を逸脱する詳細部分になるため、参考程度に掲載する。FCのプロトコルは層構造になっており、例えば従来のSCSIコマンドなどをプロトコル・マッピング層でマッピングする事で、従来から利用されているコマンド体系をそのまま乗せることが可能となる。SCSIの他にIPプロトコルなどを載せることができる。また、ホスト系サーバーで使われているESCON(エスコン:Enterprise System CONnection)も乗せることができ、この利用形態は「FICON(ファイコン:FIbre CONnection)」と呼ばれている。

次のページ
ファイバーチャネルの接続トポロジー

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この記事の著者

佐野 正和(サノ マサカズ)

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