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キーワードは「アジリティ(=俊敏性)」/HPの新たなアプライアンス戦略


新たなビジョンとしてHPが掲げるのが"INSTANT-ON ENTERPRISE"だ。これは「ITにより企業や政府機関における瞬時の対応を実現」させるための戦略。このビジョンに基づき、2011年7月12日、企業がアジリティを得るための手段となる新たなアプライアンス製品戦略の発表が行われた。 

密結合のアプライアンスのデメリットを疎結合で解決する

「アジリティは多くの企業の課題」杉原氏
「アジリティは多くの企業の課題」杉原氏

 「世界中のCEOやCIOを対象にアジリティについて調査したら、6割以上が非常に重要だと考えていることがわかった。ところがアジリティの実現は4割程度の組織でしかできていないという現実がある」

 ―日本ヒューレット・パッカード 執行役員 エンタープライズサーバー・ストレージ・ネットワーク事業統括 杉原博茂氏は、市場の変化に迅速に対応できるアジリティ(俊敏性)は、企業にとって極めて重要という認識があるものの、実現できている組織はまだまだ少ないと言う。

 この認識と現実のギャップを埋めるHPのビジョンが"INSTANT-ON ENTERPRISE"だ。これは「ITにより企業や政府機関における瞬時の対応を実現」させるための戦略。このビジョンに基づき、2011年7月12日、企業がアジリティを得るための手段となる新たなアプライアンス製品戦略の発表が行われた。

 「システムのオープン化により顧客の選択肢は増えたが、自由であるがためにさまざまな組み合わせが可能となり、組み合わせの最適化を図るのに手間と時間がかかっています。結果として、アジリティが損なわれることになるのです」

「システムのオープン化はアジリティを損なうことも」上原氏
「システムのオープン化が
アジリティを損なうことも」上原氏

 エンタープライズサーバー・ストレージ・ネットワーク事業統括 サーバーマーケティング統括本部 統括本部長の上原 宏氏は、システムのオープン性には選択肢が増えるメリットがあるが、一方で組み合わせを検証する手間がかかり、俊敏性が得られないことになるという。

これを解決する方法として各ベンダーが昨今力を入れているのが、アプライアンスというシステム提供方法だ。あらかじめベンダー側で検証した組み合わせを、ベンダーが事前に設定しパッケージ化して提供する。これにより、導入すればすぐにシステムを利用できるようになるわけだ。

 とはいえ、このアプライアンスにもデメリットがある。「決められた構成で、融通が効かない。既存環境との連携が難しい」と上原氏は指摘する。とくにストレージには課題が多く、企業内でストレージを統一化しているような環境にアプライアンスが導入されると、そのアプライアンスの中にだけ異質なストレージが存在する状況になりかねない。

 こういった密結合のアプライアンスのデメリットを解決するために、HPでは疎結合のアプライアンスを提唱している。それが今回発表された"HP Cloud System Matrix"だ。

 システムを構成するさまざまな要素を「レゴのブロックのように組み合わせて柔軟に構成できる」と上原氏。これにより、既存の他社製のシステムリソースがあっても、それを取り込んだ形で迅速にシステムを導入できるようになるとのこと。「自社製品だけで構成するアプライアンスとは違う」と、Oracleの「ベンダーロックイン」を意識した発言も上原氏からは聞かれた。

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さらなる時短には密結合アプライアンスという選択肢も提供

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

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