米IBMのCTOティム・ビンセント氏が初来日、DB2の将来像も紹介
もう1つ、DB Onlineのキュレーターとしてもぜひ参加したいのが、E-3のセッションだ。DB2のChief Architectでもあるティム・ビンセント氏の講演だ。「ティムは、世界に77人しかいないIBMフェローの1人で、DB2を含めたインフォメーション・マネジメント製品のChief Technology Officer(CTO)です。技術的なアーキテクトのトップを務める人間であり、今回は日本に初めて来日します」と池田氏。
ビンセント氏は、めったに海外に出て講演を行うことはないそうだ。その彼が、わざわざ日本までやって来てDB2について語る。さらに、前述のDB2の最新版についても、ワールドワイドでプレス発表後すぐのタイミング、つまりは初のユーザーお披露目の場がIODC Japanとなる。これらをみても、今回のIODC JapanをワールドワイドのIBMとしてはかなり重要視している姿がうかがえる。
ビンセント氏のセッションでは、最新版のDB2のさらに先となる「DB2の将来像」についてもテクノロジー・プレビューの形で紹介される予定だ。講演の内容としては、実績のあるXML機能の拡張について、さらにはJSONを含めたDB2で扱えるデータフォーマットの拡張についてなど、今後の製品機能開発の方向性について解説があるという。データベースという基盤ソフトウェアが、今後どのような進化を見せていくのか。興味がある人は、ぜひともビンセント氏のセッションに参加すべきだ。
個人的な見解ではあるが、DB2はバージョン9.5の時代までは、Oracle Databaseに追いつけ、追い越せで拡張、機能追加されてきたイメージだった。それがバージョン9.7となり、DB2ならではの機能、性能が「グッと」オモテに出てきたように思う。もちろん、IBMとして9.5まででは手を抜いていた、なんていうことは決してないだろう。だが、ここ数年のDB2で「IBMもいよいよ本気になったな」という感があったのも事実ではないだろうか。
DB2では、当然ながら最近話題のインメモリデータベース機能なども視野に入っているようだ。各社のデータベースが、まさに切磋琢磨で大きく進化している、そのまっただ中にある製品の1つだ。そんなDB2の現実、そして将来の姿を確認したければ、今回のIODC Japanは最適な機会となるだろう。ちなみに、DB2関連のセッションに参加すると、2月26日に刊行されたばかりの最新書籍『DB2 10 エバリュエーション・ガイドブック』(翔泳社発行)がプレゼントされるとのことで、この情報も要チェックだ。