「選択と集中」という考え自体は特に目新しいものではありませんが、適切に「選択と集中」を実行する方法となると、大変難しいものです。なぜ難しいかといえば、全体を一貫した考え方で俯瞰することを求められるからです。前回までは、個別の戦略投資の意思決定について、具体的な考え方と感度分析(トルネードチャート)、リスク分析(モンテカルロシミュレーション)などの分析・シミュレーション手法を説明してきました。今回は、複数の事業(事業ポートフォリオ)に対して、限られた経営資源の最適配分を実現する、事業ポートフォリオの最適化手法をご紹介します。選択と集中を定量的に意思決定するにはどうすればよいのか、スタンフォード流らしい解決法です。
この記事は参考になりましたか?
- 不確実な時代の「戦略投資の意思決定」入門講座 連載記事一覧
-
- 事業ポートフォリオの最適化-複数のプロジェクトを部分ではなく、全体最適する方法とは?
- 「戦略意思決定手法」 (2)分析・シミュレーションを活用し、複雑で不確実な事業を直感的に理...
- スタンフォード式「戦略意思決定手法」とは?(1)不確実な環境での判断に有効な「フレーミング...
- この記事の著者
-
小川 康(オガワ ヤスシ)
インテグラート株式会社代表取締役社長東京海上火災保険に勤務後、ペンシルバニア大学ウォートンスクールのイアン・マクミラン教授の研究センターに2年間勤務し、不確実な時代のビジネスプランニングを学ぶ。ブーズ・アンド・カンパニーを経て現職。インテグラートは、研究開発投資や新規事業投資、M&A等の戦略投資の計画立案と意思決定を支援するビジネスプランのシミュレーションソフトを開発・販売し、関連するコンサルティング・研修を提供している。著書に『...
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア