個人情報保護法が2005年4月に施行された際、個人情報をどのように取り扱えばよいか分からなかったために、自治会名簿や学校の連絡網が作られなくなるといった「過剰反応」が引き起こされたのを覚えているだろうか。2015年秋から配布が開始される予定の社会保障・税の番号(マイナンバー)は厳格な保護が求められており、かつての個人情報のような行き過ぎた対応を引き起こすかもしれない。今回は、マイナンバーの脅威と制度上の保護措置を確認し、ビッグデータ社会における番号の取り扱い方法について考える。
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小林 慎太郎(コバヤシ シンタロウ)
株式会社野村総合研究所 ICT・メディア産業コンサルティング部 兼 未来創発センター 上級コンサルタント専門はICT公共政策・経営。官公庁や情報・通信業界における調査・コンサル ティングに従事。情報流通が活発でありながら、みんなが安心して暮らせる社会にするための仕組みを探求している。著書に『パーソナルデータの教科書~個人情報保護からプライバシー保護へとルールが変わる~』(日経BP)がある。
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