企業のマイナンバー制度の対応で重要なのは「ログ管理」と「アクセス制御」
社会保障・税番号制度、通称「マイナンバー制度」。2015年10月から国民一人一人に番号通知が開始され、2016年1月からは運用が開始する。支払調書や源泉徴収票への記載が必要となり、健康保険や年金などの社会保障制度の手続き書類などにも従業員および従業員家族のマイナンバーを記載しなければならない。
今後、すべての企業は従業員のマイナンバーを収集しそれを適切に取り扱う必要がある。だが、多くの企業は具体的にどのようにマイナンバーに対処すればいいか、いまだ対応に苦慮しているのが実情だ。税務処理や社会保障関連事務の多くは、当然ながらIT化されている。マイナンバーを扱うITシステムをどのように改修し、どう運用すればいいのか。まだまだ具体的な運用マニュアルレベルにまでは落とし込めていないところが多い。
企業がマイナンバー対応で取り組むべき内容を記した資料「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)」が、2014年12月に内閣府から公開された。この中の「安全管理措置」部分に、実施すべき措置の検討手順が列挙されている(図1)。
企業はこの資料に沿って準備をすることになる。対処すべき措置は組織的、物理的、技術的の3つに分類され、それぞれの観点から対応することになる。基本的な考え方は個人情報保護ガイドラインと同様だが、マイナンバーではより具体的にITシステム対応策が記述されている。
制度実施を目前に控え、企業におけるセキュリティ対策に今改めて注目が集まっている。マイナンバーは社会保障や税などの情報が紐付いて一元的に管理される極めて秘匿性の高い個人情報だ。マイナンバーを含む個人情報は、「特定個人情報」とされ、企業においてもより厳しい管理体制が求められる。マイナンバー漏洩時の罰則規定も強化されるため、万全なセキュリティ対策が必要となる。
そのため、外部からの侵入対策や重要情報の暗号化など、ベンダーはマイナンバーの重要性を説き、自社ソリューションを売り込む動きが活発となっている。いったいどんなツールを導入すれば適切にマイナンバー制度に対処できるのか、企業は頭を悩ませているところだろう。
自社に欠けているところがあれば、これを機に強固な体制を築く必要があるだろう。とはいえ重要なのは、新たなセキュリティ対策ソリューションの導入ではない。マイナンバーは厳重な金庫に入れておけばそれでいいものではない。日々利用するものであり日常運用の中で適切に扱う方策が必要だ。
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提供:日本アイ・ビー・エム / 取材協力:DB Online編集部