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失敗しないERP選定<試用編>

ベンダーが〇を多く付けていても、自社の業務にフィットするわけではない!ERP選定における試用の重要性

 連載の第1回目となる前回は、ERPにおけるクラウド環境の進展と、それに伴いサービス利用開始前の試用が容易になったため、ぜひ試用をしましょうと申し上げました。では、なぜ試用が必要なのでしょうか。もちろん、「使ってみた方がいいに決まっている、言われなくてもわかっているよ」と思われるでしょうが、営業担当として多くのERP選定に携わってきた筆者が考える、試用の重要性についてご説明していきます。

ERP機能の”FIT&GAP”をどのように精査するか?

 単純なシステムであればまだしも、ERPのような複数の業務範囲にわたるシステムが、自社の望む機能を過不足なく持っているということなどありえません。(不足はもちろんですが、過剰な機能というのも持て余し、邪魔になるものです)

 ユーザーは選定において、自社の業務を洗い出し、そのために必要な機能を書き出します。その内容と、複数のERPの機能の合う部分(FIT)、合わない部分(GAP)を精査する必要があります。

 できない部分があるのであれば、それをどのように解決するか考えなくてはいけません。例えば、カスタマイズをするのか、入力方法等を工夫する、該当部分だけはシステム外で管理する、といった運用回避策を考えるのか、あるいはできないことに目をつぶり、その機能は不要とするか。パッケージ製品は、できることがあらかじめ決まっていますので、「FIT&GAPをする」=「選定をする」事そのものと言えるでしょう。

 クラウドの普及により、今までは少なくとも中堅規模以上の会社でしか費用的に導入が難しかったERPが、中小規模の企業にも手が届く価格帯になってきましたが、そういった企業はシステム企画部門等、システムの専門家を抱えていない場合が多く、システム導入に際しFIT&GAPをどのようにしていけばよいかわからない担当者の方も多いと感じます。

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基本はユーザーが「要件一覧表」を作り、ベンダーがOXをつける

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この記事の著者

笹山 秀樹(ササヤマ ヒデキ)

ビーブレイクシステムズ 営業部 リーダー。中小企業診断士。大学卒業後、2005年にビーブレイクシステムズに入社。営業部に配属され、受託システム開発案件の営業に従事する。その後、同社の発売したERPパッケージ「MA-EYES」の担当となり、日々、コンサルティング営業として日本全国を飛び回っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://enterprisezine.jp/article/detail/8775 2016/12/22 07:00

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