MAGLABは、トレンドマイクロの「セキュリティVNF」を「リユースPoC」内に搭載する。この取り組みは、PoC環境の安全性を確保する点はもちろん、各社のサービスを積極的に利用することで国内外の利用機会と実例を増やし、製品のフィードバックを行いながら相互に製品レベルを上げていく取り組みの1つになるという。
この取り組みは、ソラコムが7月に発表した「SORACOM Junction」によって実現した。また、「セキュリティVNF」環境の構築とEC2運用はMAGLABではなく、クラスメソッドが実施、本番構築運用時のノウハウと仕組み作りも並行して行われる。MAGLABは、今後もIoT/AIの先進的な技術を積極的に利用した「リユースPoC」の開発に取り組んでいくとしている。
■「リユースPoC」
「リユースPoC」は、IoT/AI技術の投資判断において実施される実証実験が複雑化、高コスト化の傾向が増えつつある現在、実施済みのPoCを組み合わせて再利用することで、本番への移行率を向上させることを目的としたサービスプログラム。課題を設定せずにPoCを実施することによりゴールが曖昧になり、プロジェクトが長期化しがちという問題を解決するために、 ユーザーの解決したい課題をパートナーと共に調査を行い、その課題をベースとした「リユースPoC」を提供することで、機器やソフトの選定に時間を要することなく、解決したい課題に対して動作検証と設定済みな環境が提供され、実験の開始と分析が容易となる。
■「セキュリティVNF」
ネットワーク機能の仮想化を実現するNFV(Network Functions Virtualization)向けネットワークセキュリティ技術。本技術は、NFV環境で動作するセキュリティVNF(Virtual Network Function)になる。ネットワーク事業者は、本技術を採用することにより、侵入防御やアプリケーション制御などのセキュリティ機能を提供できる。
■「SORACOM Junction」
IoT通信プラットフォーム「SORACOM」で提供されるサービスの1つ。SORACOM上のVirtual Private Gateway(VPG)を通るパケットに対して、ミラーリング、リダイレクション、インスペクションの3つの機能を提供。ユーザーは、デバイスの通信の統計情報をもとに、通信の概況を把握、解析、異常検知ができる。また、パートナーのサービスを組み合わせて、もしくはユーザー自身で、マルウェアの脅威などに対処したり、アプリケーションごとに異なる通信制御を適用することも可能。