日本プログレスは10日、製薬企業の日本ベーリンガーインゲルハイムに、バルキー・インフォ・テックと協業で、同社のSOAベースのアプリケーション統合ミドルウェア「Progress Sonic ESB(Sonic ESB)」を、導入したと発表した。Sonic ESBを活用したシステムは2009年1月より本格稼動を開始している。
日本ベーリンガーインゲルハイムでは、新たなERPシステムを既存システムと連携させるための基盤としてESB製品の導入を決定。オープン系と汎用機が混在する環境でのマスターデータ管理や、既存システムへのトランザクションデータの自動即時反映、社内外のシステムにまたがるビジネスプロセスの自動化といった要件に対し、信頼性や可用性などの観点を考慮した結果、Sonic ESBを採用するに至ったという。
プロジェクトでは、Sonic ESB製品の提供と導入コンサルティングを日本プログレスが、ESB上のアプリケーション開発をバルキーがそれぞれ担当。協業の結果、約1年の構築期間で数10種類ものビジネス・アプリケーションの統合を実現した。
導入の結果、Sonic ESBに接続する全てのシステム間でマスターが連携し、それぞれが常に最新状況を保持できるようになったほか、異なるビジネス・アプリケーション間でリアルタイムにトランザクションデータを連携させることが可能になった。
また、オープンなインタフェースを実装した統一基盤を用いたことで、ITアーキテクチャのガバナンスが強化された。Sonic ESBの開発においては、SOAの概念に基づき、サービスコンポーネントの再利用を重視した設計・実装を行うことで、従来の開発手法に比べて開発生産性を大幅に向上したという。
日本プログレス 代表取締役社長 田上一巳氏は「今後は、既存システムを有効活用したシステム連携の必要性がますます高まり、Sonic ESBの大型導入が増えてくるものと考えています」と、今後の見通しを述べている。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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