香港のカウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ(カウンターポイント)は、5月13日、Market Monitor Serviceによるスマートフォン市場の最新調査を発表した。
同調査結果によれば、スマートフォンのグローバル市場はかつてないスピードで縮小しており、2020年第1四半期は前年同期比で13%減となっている。
落ち込みのおもな要因は、新型コロナウイルス感染症の最初の中心であった中国における、前年同期比で27%の出荷減がある。販売チャネルを物理店舗からインターネットに切り替えたことで、落ち込んだ売上の一部をカバーできたものの、スマートフォンのグローバル市場における中国のシェアは2020年第1四半期で22%と、1年前(26%)から減少した。
中国の機能麻痺による世界出荷台数への影響は、長期的には端末メーカーがサプライチェーンを各地域に分散させる動きにつながると考えられる。
第1四半期末には新型コロナウイルス感染症が他の地域にも拡散し、程度の差こそあれロックダウンが実施されたことによって、サプライヤー側で起こった機能麻痺は今後需要側へ移りつつある。また、新型コロナウイルス感染症は、5Gの普及ベースにも影響を与えている。
スマートフォントップ10社のシェア合計は83%となり、2019年第1四半期(80%)からさらに増えた。規模の小さいメーカーは路面店への依存が高く、新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響を受けやすいため、集中と淘汰の流れは続く傾向にある。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって、この四半期では主要メーカーはほぼ減収となった。しかし、Xiaomiは前年同期比7%増、realmeは前年同期比157%増となっている。これは、両社にとって最大の市場であるインドでは、厳格なロックダウンを3月末に行ったことが理由と考えられる。