NECは、5日、小型無人飛行機を利用した災害監視システムを開発し、販売を開始したと発表した。このシステムは、小型の無人飛行機にカメラやセンサを搭載し、リアルタイムで映像やデータを無線伝送する。そのための飛行機と、飛行ルートの設定や情報の受信・解析を行う地上システムから構成される。
飛行データなどを転送する通信モジュールは適合証明を受けているため、利用免許が不要となっている。小型飛行機は翼長1.9m。500gまでのカメラやセンサを搭載することができる。飛行時間は20分ほどで、航続距離は10~30kmとなっている。飛行経路はプログラム可能で、離陸はランチャ式による自動発進。着陸はパラシュートを利用するため操縦スキルも不要とのことだ。カメラは、画像撮影用と熱源撮影の遠赤外線カメラが搭載される。
地上システムには、地図情報と連携させた飛行経路設定機能や、ネットワークに画像などのデータ配信を行う機能も用意されている。価格は最小構成で2,000万円(税抜き)からとなっており、NECでは5年間で60システム以上の販売を見込んでいる。