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ガートナー、2022年はトータル・エクスペリエンス(TX)への関心が高まると予測

  2021/11/17 17:00

 ガートナージャパン(以下、ガートナー)は、企業や組織にとって重要なインパクトを持つ「戦略的テクノロジのトップ・トレンド」の2022年版を発表した(グローバルでは10月18日に発表)。

 2022年の戦略的テクノロジーのトップ・トレンドは、以下だとしている。

成長を加速する

ジェネレーティブAI

 コンテンツやモノについてデータから学習し、それを使用して創造的かつ現実的な、新しいアウトプットを生み出す機械学習手法。ソフトウェア・コードの記述、医薬品開発、ターゲット・マーケティングの促進といった活動に利用できるという。ただ、一方で詐欺、不正、政治的な偽情報の発信、なりすましなどに悪用される可能性もあるとしている。ガートナーは2025年までに、生成される全データのうち、ジェネレーティブAIによるものの割合は、現在の1%未満から10%になると予測しているという。

オートノミック・システム

 環境から学習する自己管理型の物理システム/ソフトウェア・システム。オートメーテッド(Automated)システムやオートノマス(Autonomous)システムとは異なり、外部からソフトウェアを更新しなくても自らアルゴリズムを動的に書き換えられるため現場の新しい状況にも迅速に適応できるとしている。

トータル・エクスペリエンス(TX)

 カスタマー・エクスペリエンス(CX)、従業員エクスペリエンス(EX)、ユーザー・エクスペリエンス(UX)、マルチエクスペリエンス(MX)の各分野を融合するビジネス戦略。顧客や従業員の信頼、満足、ロイヤリティ、アドボカシ(推奨)を高めることが目的だという。

分散型エンタプライズ

 従来のオフィス中心の組織が、様々な場所に拠点を置く人材で構成される分散型エンタプライズへと進化しており、2023年までに、分散型エンタプライズの利点を活かしている組織の75%は、競合他社よりも25%速く売上拡大を実現するとガートナーは予測している。

変化を形づくる

AIエンジニアリング

 AIモデルを継続的に利用するための統合的なアプローチだという。

 アナリストでバイスプレジデントのデイヴィッド・グルームブリッジ(David Groombridge)氏は、「AIに取り組むフュージョン(融合)チームにとって、自組織を真に差別化できるかどうかは、AIの急速な変化を通じて継続的に価値を高める能力にかかっています。2025年までに、AIエンジニアリングのベスト・プラクティスを確立している10%の企業は、確立していない90%の企業に比べ、AIへの取り組みを通じて少なくとも3倍以上の価値を生み出すようになるでしょう」と述べている。

ハイパーオートメーション

 可能な限り多くのプロセスを迅速に特定し、検証し、自動化することにより、成長の加速とビジネスのレジリエンス向上を実現するという。

意思決定インテリジェンス

 意思決定の方法、結果の評価方法、管理方法、フィードバックによる改善方法を明確に理解して確立することで意思決定を改善する、実践的な規律。今後2年で、大企業の3分の1が競争優位性を高めるために、意思決定モデリングを含む意思決定インテリジェンスを利用するようになるとしている。

コンポーザブル・アプリケーション

 ビジネス環境が変化し続ける状況下での、ビジネスの適応力を強化。コンポーザブルなアプローチを採用した組織は、競合他社を80%上回るスピードで新機能を実装するようになるという。

信頼を構築する

クラウド・ネイティブ・プラットフォーム

 クラウド・コンピューティングのコア・ケイパビリティを使用することで、アプリケーション開発者に拡張性と弾力性の高いプラットフォームサービスや、インフラストラクチャのケイパビリティを「サービスとして」提供し、価値実現までの時間短縮とコスト削減を可能にするとしている。

プライバシー強化コンピュテーション

 2025年までに、大企業の60%はアナリティクス、ビジネス・インテリジェンス、クラウド・コンピューティングのいずれかにおいて、プライバシー強化コンピュテーション手法を1つ以上使用するようになるとガートナーは予測している。

サイバーセキュリティ・メッシュ

 サイバーセキュリティ・メッシュ・アーキテクチャ(CSMA)は、統合的なセキュリティ構造/態勢を提供し、遍在するデジタル資産をセキュアにするのに役立つという。2024年までに、CSMAを利用してセキュリティツールを統合し、協働的なエコシステム内で活動する組織は、個々のセキュリティインシデントによる財務への影響を平均で90%低減させるとしている。

データ・ファブリック

 複数のプラットフォームやビジネスユーザーをまたぐ形で存在するデータを統合し、高い柔軟性とレジリエンスを持たせたもの。組織のデータ統合インフラストラクチャを簡素化し、拡張性の高いアーキテクチャを構築することで、統合関連の課題の増加により技術的負債を抱えた、多くのD&Aチームの助けになるという。

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