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約7割の企業で「AI人材育成の予定はない」【AI inside調査】

  2021/12/21 14:29

 AI insideは、全国20~50代のビジネスパーソン2,000名を対象に、所属している企業・団体でのDX推進に向けたAI活用・AIの内製化・AI人材の育成状況の把握を目的に調査を実施。12月21日、同調査結果を発表した。

DXおよびAIの活用状況

 DXおよびAIの活用状況に関する設問において、「DX・AI活用を推進していない」と回答した人は65.7%、「DX推進・AI活用している」(※1)と回答した人は17.8%となり、DX推進率やAI活用率が低いことがわかったという。業界別で見ると金融・保険業では「DX推進・AI活用している」が36.0%となり、全体の17.8%に比べ約18ポイント程度高く、AI活用が進んでいるとしている。

 また、「DX推進は取り組んでいるが、AI活用まではできていない」(7.4%)、「DX推進、AI活用共に必要性は感じているが着手できていない」(6.5%)という回答も一定数あり、検討はしているもののAI活用まで着手できていないことがわかったという。

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※1:次の選択回答数の合計値。「AIを活用して、新たな価値創出ができている」、「AIを活用して、新たな価値創出を目指している」、「AIを業務効率化の範囲で活用している」

システム内製化状況

 システムの内製化状況に関する設問において「内製化を行っていない」と回答した人が全体の62.7%と最も多く、「自社開発を行い、内製化に取り組んでいる」は11.5%、「開発は外注だが、今後は自社開発を検討している」は8.2%、「内製化は検討なし」は13.8%となった。全体的に、現在は内製化していないという回答が過半数を超え、自社開発・内製化に取り組む企業は少数であるとしている。

 また、全体の中でもAIソリューションを現在導入している層に着目すると、同じ設問に対して、「自社開発を行い、内製化に取り組んでいる」は37.2%、「開発は外注だが、今後は自社開発を検討している」は24.3%という結果になったという。AIソリューションを現在導入している層の中では約6割が、内製化に向けて前向きな方針。既にAIを活用できている場合は、内製化に取り組んでいる・検討しているケースが比較的多いことが考えられるという。

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 内製化に取り組む背景を聞いた設問では、コスト削減のためやナレッジの蓄積などのメリットが挙げられた(複数選択)。そのうち、AIの導入において内製化する際の課題についての設問に対して、「AIについて技術・知見のある人材がいない」が上位であり、社内でAIリテラシーが不足しているため、内製化まで推進できていないことわかったとしている(複数選択)。

会社におけるAI人材の育成状況

 全体では「AI人材育成の予定はない」と回答した人が70.8%となり、約7割の人の会社においてAI人材育成の予定がないことがわかったという。一方、「AI人材は十分確保できている」は3.2%ほどに留まるものの、研修等を行いAI人材育成を前向きに検討している層(※2)は、17.9%程度存在している。

 また、AIソリューションを現在導入している層の中では、「AIに関する研修を実施し、人材育成を行っている」と回答した人が36.8%で最も多く、続いて、「研修の予定はあるが未着手、もしくは検討中」が19.0%という結果に。「社内のAI人材は十分確保できている」という回答は10.5%にとどまり、AIを活用しながら人材育成に取り組んでいる傾向があることがわかるという。

※2:「AIに関する研修を実施し、人材育成を行っている」「研修の予定はあるが未着手、もしくは検討中」

総括

 AIソリューション導入者のうち、約6割が内製化を検討もしくは内製化に取り組んでおり、コスト面やナレッジの蓄積の観点からAIの内製化が検討されていることがわかったとしている。しかし、AIが活用できていない層においては、社内の人材不足に起因するナレッジの不足から適切な検討や選定が難しく、AIの導入や内製化に取り組めていない点が課題となっている点が見受けられる。一方、全体では「(会社における)AI人材育成の予定はない」が70.8%と約7割を占めており、AI人材育成の予定は検討段階にはない状況であり、費用対効果が事前に明確にしづらい人材教育を含めたAI活用への投資に消極的になっていることがわかるという。

 自治体によっては、AIの活用による生産性向上を目的に、企業におけるAI人材育成に対して​支援補助金を出している場合もあり、AI人材育成を支援する動きは高まっている。​AIにより新しい価値を生み出すためには、基本的なAIの基礎を学び、AIの具体的なイメージを持ちつつ、費用面と人材不足の課題をクリアすることで、導入速度や活用推進率が早まる可能性があるという。

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  • EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

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