NECは、日本語性能を有する同社開発の大規模言語モデル(LLM)「cotomi」を性能強化・拡充し、「NEC Digital Platform」として展開を開始した。具体的には、2024年春から同社が持つ業種・業務ノウハウをもとにした特化モデルを中核に、ユーザーのビジネスに応じて生成AIの利用環境を提供するとしている。
今回、同社は学習データ量を倍増させることでcotomiを強化。長文処理能力は他社比最大150倍の30万字まで対応可能となり、社内外の業務文書や社内マニュアルなど膨大な量の文書を扱う業務への活用を実現するという。
また、入力データやタスクに応じてモデルを組み合わせ、新たなAIモデルを創り出す「新アーキテクチャ」を開発中だとしている。パラメータ数の規模を拡大し、機能を拡張できるファウンデーションモデルの確立を目指すとのことだ。具体的には、性能劣化なく小型から大型までモデルサイズを拡大でき、法律や医療などの専門AIや他社やパートナーのモデルを組み合わせるなど、柔軟に多様なAIモデルと連携が可能。
なお同社では、従来のパラメータ数を上回る1,000億クラスの大規模モデルの開発も並行して開始しているという。これらの取り組みを通じてNECは、生成AI関連事業において今後3年間で約500億円の売り上げを目指すとのことだ。
【関連記事】
・NEC、12月よりパートナー企業と協力し製造業DXを推進する「共創パートナープログラム」開始
・NECと矢崎総業、複数ロボットの動作プランをAIで自動生成する実験を実施 2025年7月に実導入へ
・ファミリーマート、国内約16,500店舗にNECが構築した店舗業務支援システムを順次導入へ