ウェブルート株式会社は、10月3日、企業向けの新しいクラウドセキュリティソリューション「ウェブルート セキュアエニウェア ビジネス - エンドポイントプロテクション(Webroot SecureAnywhere Business - Endpoint Protection)」の提供を開始したことを発表した。
この製品は、従来のアンチウィルスソリューションと異なり、完全なクラウド型で検知と防御をおこなうというもの。
代表取締役社長の駒林一彦は、「マルウェアの進化により、今までのようなパターンマッチングのやり方では対処できなくなっている。定義ファイルをダウンロードさせる方法は、ウィルスの初期の頃から30年間進化がなかったことが問題。今後のアンチマルウェアソリューションに求められるポイントは、管理者・利用者に負担をかけないこと、検知率100%ではなく、ユーザー保護率を100%にすることだ」と語った。
フルクラウド型のアーキテクチャにより同社の製品は、他社製品に比べて、インストール使用ディスク容量、初期スキャンの速度、使用メモリ、インストール速度などの面で、格段の向上が見られるという。
製品・技術本部 本部長 村田達宣氏は本製品の技術の概要を語った。従来の製品がコードをスキャンしシグニチャと呼ばれる定義ファイルとマッチングさせる方式だと、シグニチャが重たくなり、かつ広汎に広まった脅威パターンしか組み込まれていないので、近年の標的型のような個別に潜在的に攻撃する脅威を防げない。
これに対して本製品は、ファイルを軽量なハッシュに変換し、クラウド上に蓄積されたハッシュやビヘイビアとつきあわせる。既知の脅威はもちろん、未知の脅威に対しても仮想空間で実行させ怪しい振る舞いをしたらブロックする。またオフライン時でも問題なく作動するという。クラウド上には、シスコ、Juniper、f5、paloalto、Sourcefireなどのパートナー企業から提供された脅威のパターンが日々更新されているという。
本製品は、5から24ユーザーまでのライセンスであるAクラスをスタートに、全11のクラスが用意されており、1クライアントあたりの最低価格は2,250円(税抜き)となっています。ウェブルートでは、ウェブルート セキュアエニウェア ビジネス - エンドポイントプロテクションの国内出荷にあたり、ミディアム&スモールサイズの企業(従業員20人以上300人未満)を中心に営業活動を展開。初年度(2013年6月末まで)800社の新規顧客獲得を目指すという。