F5は、2016年11月、安定性やセキュリティ、パフォーマンスに対するユーザーの期待に応えるため、「クラウドにおけるインテリジェントなアプリケーションサービスを強化していく」というビジョンを発表した。現在、マルチプラットフォームやマルチクラウドに対応した幅広いソリューションを提供することでその基盤を確立している。これにより、アプリケーションをより速く、よりスマートに、そしてより安全に提供することを可能にしているという。
今回、提供を開始したソリューションと製品は次のとおり。
あらゆるクラウドにアプリを迅速に実装できるクラウドソリューション
・Google Cloud Platformに対応したF5 BIG-IP仮想アプライアンス(BIG-IP VE)
今回のGoogle Cloud Platform対応により、現在多くの企業が活用しているメジャーなパブリッククラウドで、F5のアプリケーションサービスを利用することができる。25Mbpsから5Gbpsまでの幅広いインスタンスを、「BYOL(Bring Your Own License)方式」で実装できる。すでに「Good」「Better」「Best」の3バージョンがGoogle Cloud Launcherから利用可能になっている。
・Amazon Web Services、Azure、Googleに対応したクラウドテンプレート
パブリッククラウドへのF5アプリケーションサービスの実装を、よりシンプルに行えるようにするソリューション特化型のテンプレート。また、一般的なパブリッククラウドの運用上のユースケースを簡素化・自動化することができ、OpenStackで構成されたプライベートクラウド環境にも対応している。GitHubから利用可能。
・事前設定でマーケットプレイスから簡単にF5のセキュリティサービスを実装
WAFやOffice 365認証連携といった機能が事前設定された仮想アプライアンス(BIG-IP VE)を、パブリッククラウドのマーケットプレイスから直接実装できる。これによりF5のユーザーは、これまで活用してきた信頼性の高いF5のアプリケーションサービスをクラウドでも活用しやすくなる。Azure Marketplaceから利用可能。
クラウド移行をより推進できるプライベートクラウドソリューション
・OpenStackターンキーパッケージ
実績のある一連のF5ソリューションを、プライベートクラウドでも迅速かつ確実に動かせるようにする。これによって、OpenStackで構成されたプライベートクラウド環境の簡素化と自動化が可能になる。
クラウド環境へのアプリケーションサービスを可能にする製品ラインの追加
・軽量なアプリケーションサービスプロキシ
コンテナ環境で、アプリケーションの開発やテスト、スケーリングを柔軟に行うことが可能。Docker Storeから利用可能。
・コンテナコネクタ
コンテナ上で稼働するアプリケーションに対するアプリケーションサービスの実装を容易にするとともに、KubernetesやMesos/Marathonなどが提供するシステム管理/オーケストレーション機能と連携することができる。GitHubから利用可能。
・アプリケーションコネクタ
パブリッククラウド上に実装されたF5サービスのインスタンスを自動的に見つけ出し、企業のデータセンターやホスティング環境とパブリッククラウドを安全に接続し、アプリケーションサービスを提供することで、パブリッククラウドへの移行をスムーズにする。