※オラクル調べ:オラクルの2018年会計年度(2017年6月1日乃至2018年5月31日)における販売実績
商社に就職したと思ったのに、フィールドエンジニアでオラクルをインストールする日々
石川さんは2005年にアシストへ新卒入社、フィールドエンジニアを経て、現在はアシスト データベース技術本部 技術統括部 技術1部で課長を務める。
学生時代は経営学部。ゼミの先生から参考図書で「アングロサクソンは人間を不幸にする」を紹介された。この本では、欧米では資本主義を徹底するあまり貧富の差が拡大するなど、負の現象も起きていることを指摘し、対照的に日本の和を尊ぶ姿勢を評価している。著者はアメリカ人のビル・トッテンさん。アシストを設立した人物でもある。石川さんは本を通じてビル・トッテンさんとアシストに興味を抱き、(ITに詳しくないのに)アシストへ就職した。
入社前の石川さんのイメージではアシストは商社だった。アパレルなら海外からいい服を選んで日本の顧客に販売するように、アシストは海外のいいソフトウェアを厳選して販売するようなイメージを抱いていた。もちろんアシストにはそのような商社的な側面もある。しかし石川さんが配属されたのはサポートやフィールドなどの技術系部署。石川さんは「服なら縫製や修理などをする、ごりごりの技術系部署でした」と笑う。
予想とは全く違っていても、石川さんはあまり気にしない。加えて、けっこう打たれ強い。叩かれて育つタイプなのかもしれない。
新人研修後、石川さんは徹底的に顧客との接し方を鍛えられる。営業ではないものの、顧客の現場で長時間作業をするフィールドエンジニアなので失礼があってはならないからだ。社内での予行演習では、先輩から厳しい言葉で叱責され続けたそうだ。
人によっては心が折れてしまいそうだが、石川さんは表現はあまり気にせず、指摘を素直に受けとめる。実際、当時の自分を振り返ると「言葉遣いも、振る舞いもなってなかったですね」と苦笑しながら当然のこととして受けとめている。先輩も石川さんが打たれ強いことを理解したうえで、最も効果的な方法で石川さんを育てていたのだろう。
フィールドエンジニア時代はオラクル担当となり、ひたすら顧客の現場でOracle Databaseをインストールする作業を繰り返した。一昔前はインストールするだけでも知識や経験を必要とし、一仕事となっていたのだ。就職前はエンジニアになると予想していなかったものの、フィールドエンジニアで技術を身につけるうちに技術が面白くなり、「仕事をしている」実感が高まってきた。
「オラクルって奥深いなと思います。底なし沼みたいで」と石川さんは言う。調べても調べても、探求は続く。難解さがかえってモチベーションにつながった。普通は底なし沼なら逃げたくなるのだが、エンジニアはかえって楽しんでしまう。それだけ高い知的好奇心を持っているということなのだろう。
技術を身につけつつ、フィールドではさまざまな立場が現場を支えていることの重要性もひしひしと感じていた。現場にはお客様がいて、営業を通じて関わり、時にはパートナー企業と連携し、アシスト社内に目を向けるといろんな役割がある。石川さんは技術だけではなく社会的な視野を広げていった。