バンドのIT担当から学生時代は学内施設のインフラ保守、就職はアクセンチュアへ
ITの世界への第一歩はバンドから。小出さんは高校時代にバンド活動をしており、オリジナルのロックを演奏していたという。担当はドラム。ほかにもパソコンを使うものは小出さんが担当していた。例えばWebサイトやフライヤー作成、レコーディングした音源のミックスダウンなども、パソコンを使用して行った。その際、PCを使って色々なものを作れることが楽しさとなり、ITに興味を持ったそうだ。
大学に進学すると、情報工学を通じて自然言語処理、データ分析、機械学習などを学んだ。学生時代には学内施設のインフラ保守やサーバーサイドのプログラミングもバイトでこなした。就職する前からエンジニア経験を積んでいた。
そのままバイトの延長線上にあるようなエンジニアになれば、即戦力として重宝されたことだろう。しかし、その道は選ばなかった。「これまで見たことのない世界を見てみたい」と考え、アクセンチュアを就職先に選んだ。
余談だが、入社前の卒業旅行に向かう時、飛行機が離陸した直後に東日本大震災の揺れが日本を襲った。現地のホテルに着いたら、何人もが小出さんに「ツナミ!」と叫び、地震が起きたことを教えてくれたそうだ。母校は輪番停電の対象地域だった。小出さんは旅行先から学内施設保守のバイト仲間にやるべき作業を指示していたそうだ。
閑話休題。アクセンチュアに入社すると、大規模なITプロジェクトをいくつか経験した。分析基盤や機械学習を実業務に導入するための支援なので、学生時代で学んだ領域だ。ただしシステムを開発して納品するだけではなく、多種多様なステークホルダーと関わり合う世界を経験した。当時は「ビッグデータ」という言葉がまだ新しい時代だった。