Workdayは米現地時間12月16日、デジタル化への取り組みと組織のアジリティに関して、企業エグゼクティブを対象に行ったグローバル調査「Organizational Agility: Roadmap to Digital Acceleration(組織のアジリティ:デジタル化加速に向けたロードマップ)」の調査結果を発表した。
主な調査結果
デジタル収益が圧倒的に増加し、加速している
3分の1以上の企業が、3年後には収益の75%以上がデジタル(オンラインサービスまたは従来製品のオンライン販売)によるものになると予測している。これは、10社に1社が同じ予測をしていた2019年と比較して、その割合は3倍に増加したことになるという。
考え方や習慣を変えるよりもツールを変えるほうが簡単
半数以上の企業(56%)が自社のテクノロジーがDXの目標に対応していると答えているが、自社の企業文化が対応していると回答した割合は16%に過ぎなかった。
テクノロジーに対する投資にもアジリティが拡大
企業の4分の3以上(77%)が、今まで導入や利用が上手くいかなかったテクノロジーへの再投資に迅速に対処していると回答しており、2019年の70%から増加している。
継続的な計画立案が新たなベストプラクティスに
パンデミック発生以前から継続的な計画を採用していたという回答が約半数(43%)に上っており、データへのアクセス、スマートテクノロジーの導入、アジャイルな企業文化の3つが、成功につながるための主な要因に挙げられている。
デジタル化への取り組みの優先順位は立場によって異なる
また、デジタルテクノロジーへの取り組みや課題を検討するにあたり、主要各部門における認識や課題についての考察を行っている。CEO、CFO、CHRO、CIOの立場によって、優先順位が異なることが明らかになった。
CEOはデジタル化を楽観
CEOは、自社のDXの取り組みに関して、経営層の中でも最も楽観的だという。しかし、ほぼ3人に1人の割合で、継続的な計画(31%)とデータへのアクセス性(32%)に対する最大の障壁として企業文化を挙げており、アジリティのほぼすべての面で企業文化が障壁になっていると考えている。
CFOは未来のテクノロジスト
財務部門では、システムの高度な統合(64%)やクラウドテクノロジーの導入(49%)に注力しており、計画・報告ループの改善や将来的なリスク軽減を目指している。
CHROは企業文化に異論あり
人事部門のリーダーは、企業文化を高めることで真のアジリティを獲得しようとしている。しかし、インセンティブや主要業績評価指標(KPI)が、企業文化がもたらす成果と合致している、もしくは事業の変化を受け入れるという組織文化になっていると回答した人事部門のリーダーは、62%にとどまっているという。
CIOはデータを擁護
IT部門や業務部門のリーダーの間で最も価値があるとされたスキルは、スマートテクノロジーの活用能力(33%)、高度なアナリティクスとデータの可視化能力(30%)だった。
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