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IT as a businessを実現するTBM入門ガイド

IT部門の課題解決、経営改革を促す「TBM」日本上陸

 世界の大手企業やデジタル企業がDX推進で活用するSaaSソリューションの「Apptio」。この日本法人の代表である成塚歩氏の寄稿連載「IT as businessを実現するTBM入門ガイド」が3月15日より始まります。それを記念して、今回は成塚歩氏と、小社の押久保剛統括編集長 兼 Enterprise Zine編集長の対談を開催。日本におけるIT部門の課題をどこにあり、どう解決するのか? その鍵は、Apptioが中心となって提唱する「TBM」というメソドロジー(方法論)にあった。

TBMはCIOの武器となり、IT部門と利用部門をつなぎ、経営に寄与する

押久保剛(以下、押久保):Apptio代表の成塚歩さんの連載がはじまります。そこで、今回はその目的について対談形式で話したい思います。本連載では、企業のIT部門の課題を解決する「TBM(Technology Business Management)」というメソドロジーの理解・浸透を目的としておりますが、まず現状でIT部門がどういった課題を抱えがちなのかを、共有できればと思います。

成塚歩氏(以下、成塚氏):ありがとうございます。私はマイクロソフトを経て「TBM」の提唱メンバーでもあるApptioへジョインしました。マイクロソフト時代は企業のCIOにお会いする日々でしたが、なんて大変なお仕事なのかと感じていました。何かトラブルが起きた場合、その全責任がCIOにかかります。

 企業の根幹がIT化するにつれて、その責任の所在は広範囲にわたるのにもかかわらず、デジタル化の加速化で攻めにも転じなくてはいけない。攻めも守りも同時に行い、かつその視点は企業の全体を見渡さなくてはならないのです。

押久保:CIOの目線だと確かにそうなりますよね。でも、利用部門や他の経営層はそう思わないのでは? 利用部門側から見ると「IT部門は高いし遅い」という声も出てくるのではないでしょうか?

翔泳社 メディア編集部 統括編集長 兼 EnterpriseZine編集長 押久保 剛(写真左)Apptio代表取締役社長 成塚歩
Apptio代表取締役社長 成塚歩(写真右)
翔泳社 メディア編集部
統括編集長 兼 EnterpriseZine編集長 押久保 剛(写真左)

成塚氏:おっしゃる通りです。しかしそれにはそれなりの理由があるのですが、IT部門と利用部門の間に、もっといえばCIOと他の経営層の間に共通の言語がないのですよね。

押久保:よく利用部門のほうがいう「IT部門が何をいっているのかわからない

成塚氏:そうなんです。結果何が起きているかというと、利用部門はわかりやすいスタートアップのサービスやソリューションを、利用部門だけで契約したりすることが発生していきます。

押久保:スタートアップのサービスやソリューションは単機能なものが多く、利用部門でも自社の課題の解決に使えるのではないかと理解しやすい側面もありますしね。

成塚氏:はい、それが悪いというわけではなく、こうした利用部門による独自のIT導入はシャドーITと呼ばれますが、IT部門が気づけない。それによる、無駄が発生してしまう。

押久保:つまりIT部門と利用部門の関係がうまくいかなくなると、経営全体における効率化や最適化にも問題が生じてくる。

成塚氏:そうです。しかしこれは仕方がないことで、ITがもはやビジネス全体を覆うようになっている今、IT部門は会社全体から無限のリクエストを受け続けなくてはいけなくなる。そしてそのIT部門のリソースは当然ですが有限です。こうした課題は日本に限らず万国共通で、この課題を解決するために2007年に米国で「TBM」の概念が生まれました。

次のページ
「TBM」は事業成長に寄与するIT価値向上のベストプラクティス

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長1978年生まれ。立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア...

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中村 祐介(ナカムラ ユウスケ)

株式会社エヌプラス代表取締役デジタル領域のビジネス開発とコミュニケーションプランニング、コンサルテーション、メディア開発が専門。クライアントはグローバル企業から自治体まで多岐にわたる。IoTも含むデジタルトランスフォーメーション(DX)分野、スマートシティ関連に詳しい。企業の人事研修などの開発・実施...

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