SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

直近開催のイベントはこちら!

EnterpriseZine編集部ではイベントを随時開催しております

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

DX推進の最前線をキャッチアップ(AD)

周回遅れの国内DX、米国のDX加速を支えたTBMで活路を拓く

Apptio 代表取締役社長 成塚歩氏 講演レポート

6つの手順がループしながら解決の方向を決めていく

 たとえばITの価値改善はTBMによってどのように実現するのだろうか。ITサプライチェーンを構築・最適化を実現するフレームワークを成塚氏が説明した。成塚氏によると、6つの手順がループしながら解決の方向を決めていくという。

クリックすると拡大
クリックすると拡大

 「組織の中で、月額3万円のデスクトップパソコンを提供していたとします。しかしユーザー部門から量販店では1台6万円で販売しているのに、なぜ我が社では毎月こうもお金をとられてしまうのか? 高いのではないか? と疑問が出たとします。その時はまずユーザー部門へ、金額の内訳を示す必要があります。3万円の中にはソフトウェアのライセンス費や、サポートデスクの人件費が含まれていますよね。これを説明しなくてはいけない。この説明をする中で、ユーザー部門の人たちとの関係性が変わるんですね。課題があった時にIT部門の中だけでコスト削減を考えるケースもありますが、TBMではそれに加えてユーザー部門にも関与していただくことを視野に入れています

 つまりコスト削減のために、部署の壁を超えてコミュニケーションを取るというわけだ。その結果としてどちらの部署も努力をしてコストを削減する。

 「サポートデスクが24時間対応されている場合、これを18時までにするとどれくらいコスト削減できるかという会話をユーザー部門としていただく。こういったコミュニケーションからコラボレーションを加速させていき、企業全体の意思決定をしていくというわけですね。こういったサークルを回していくことになります」

 TBMがITコスト、利用状況、パフォーマンスの可視化を通じて、IT部門とビジネス部門の会話を変化させていることがわかる。また、アクションに結びつけるための可視化は、複数のデータからマルチな視点で見せる必要がある。それぞれの立場で見たいITコストが違うが、それはデータ連携されたマルチな軸で見ないと可視化することができない。その視点が、他部署間であっても共通言語になり得る大きな理由ではないだろうか。

3年間で累積20億ドルの削減に成功した「Bank of America」のTBM活用

 成塚氏がひとつの事例として取り上げたのは「Bank of America」。ノースカロライナ州に本社を置く、大規模な銀行で従業員数は14万人だ。

 「TBMの導入前はカスタム開発したIT投資管理システムでは透明性を確保できず、各分析に必要な情報も揃っていませんでした。また利用状況や支出実績の迅速な把握や、全体のIT予実の把握に基づくアクションも取れていないという状況でした。

 そうした中でBank of Americaのテクノロジーを最適化し、全社ITの総合管理や効率を向上させるためにApptioとTBMは不可欠でした。コストを可視化していき、導入後は3ヵ月でレガシー資産1億ドル分を特定、関連する支出も5億ドル削減することができました。その結果3年間で累積20億ドルの削減も実現しています。IT予実把握と予測の精度も大幅に改善し、クラウド移行も加速させ移行目標数を230%達成しました。

 ApptioではIT投資の最適化を実現するSaaSソリューションとして、TBM Councilで議論されたベストプラクティスやFinOpsを実現するプロダクトを提案しています。ソリューションを売るだけでなく、方法論を紹介しています」

 DXの浸透やITテクノロジーを使った製品やサービスの創造は、IT部門だけが行うものではなく、経営層やビジネス部門と共に推進していく必要がある。そのための課題を部署や立場関係なく理解できるよう支援してくれるのがTBMと言えそうだ。

Bank of America以外の事例でも、Apptioは様々な効果を生み出している
Bank of America以外の事例でも、Apptioは様々な効果を生み出している

 

資料ダウンロード

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
関連リンク
DX推進の最前線をキャッチアップ連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

中村 祐介(ナカムラ ユウスケ)

株式会社エヌプラス代表取締役デジタル領域のビジネス開発とコミュニケーションプランニング、コンサルテーション、メディア開発が専門。クライアントはグローバル企業から自治体まで多岐にわたる。IoTも含むデジタルトランスフォーメーション(DX)分野、スマートシティ関連に詳しい。企業の人事研修などの開発・実施...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/14642 2021/07/29 20:52

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング