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ストレージネットワーキングの基礎: SAN接続サーバーを構成する


ホストを新しいSANに接続するのは、単体のディスクや直接接続式のSCSIアレイを接続するのとは訳が違います。本稿では、現在ベストプラクティスとされている方法の背景について解説し、ストレージをどう構成すれば最適な信頼性が得られるかを説明します。

はじめに

 ホストを新しいSANに接続するのは、単体のディスクや直接接続式のSCSIアレイを接続するのとは訳が違います。本稿では、現在ベストプラクティスとされている方法の背景について解説し、ストレージをどう構成すれば最適な信頼性が得られるかを説明します。

SAN接続サーバーの構成

 ご存じのように、DAS(Direct Attached Storage)方式のアレイは、ストレージの世界を初めて経験する人向きです。DAS方式ではアレイ自体にLUNが設定され、その操作をホストレベルで行う必要があります。ストレージの規模が拡大すると、システム管理者はストレージをきちんと使えるように維持し、信頼性を保つために、いろいろ気を配らなければならなくなります。また、以前は20GBのLUN10個を10個の異なるパーティションに割り当てればどうにか間に合いましたが、もはや200GB程度ではストレージと呼ぶに値しません。

 まず、ファイルシステムについて検討する前に、やっておくべきことがあります。ファイルシステムの作成の前に以下の作業を行わねばなりません。

  1. アレイを構成し、ホストにLUNを割り当てる(過去の記事を参照)。
  2. 光ファイバケーブル(各カードから1本)を、異なるファブリック内にある2つのスイッチに接続する。
  3. 両方のスイッチを、イニシエータとターゲットが相互に見えるようにゾーン化する。
  4. すべてのLUNが見えることを確認する。
  5. マルチパスを構成する(パスフェイルオーバー)。

 オペレーティングシステムとディスクアレイの組み合わせによっては、最後のステップは慎重に扱う必要があります。これについては後ほど触れます。

 光ファイバケーブルの接続について、改めて説明する必要はないでしょう。異なるファブリック内のストレージへの個別の「パス」を維持するという考え方を理解していれば、特に問題はないはずです。スイッチをゾーン化するためにはそれなりの知識が必要ですが、ゾーン化はベンダに大きく依存します。Brocade、McData、Ciscoなど、ベンダによってスイッチの実装はかなり違っています。しかし、基本的な考え方は同じです。要はゾーン化の方法を決め、その構成を適用すればよいわけです。

 この段階で、サーバー上の新しいLUNが「見える」ようになるはずです。Windowsの場合は、ディスクマネージャを開くと新しいボリュームが現れます(再起動が必要との報告もあり)。Linuxの場合は、少なくとも最新バージョンなら、新しいLUNが直ちに発見されます。Solarisの場合は、'cfgadm'とおそらく'devfsadm'を実行する必要があり、これで新しいLUNが見えるようになります。

 ストレージへのパスが1つしかなければ、やることはほとんどありません。後はファイルシステムを作成するだけです。しかし、SAN接続ホストの大部分はLUNへのパスを2つ持つようになっており、ホストはターゲットごとに同じLUNを2度見ることになります。ストレージアレイは2つのインターフェースを持つので、2つのターゲットが実際に存在します。そこで、同一のボリュームが存在するという事実をホストに知らせる必要があります。

次のページ
マルチパス攻勢

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Charlie Schluting(Charlie Schluting)

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